ガードレール・まんじゅう・リトマス紙の共通点とは一体? 茨城県自然博物館の企画展が興味深い
2024.01.11 08:00
ベンチのコケは「アレ」の指標に!?
「地衣類」というのは、いわゆる"こけ"と呼ばれるものだ。
「それって植物でしょ?」
そう思っている人もいるかもしれない(筆者はそうだった)。でも、"こけ"という日本語は「木などに付く小さな毛のようなもの」の総称であり、その中には植物以外も含まれている。
地衣類は、藻類と共生する「菌類」(カビやキノコの仲間)だ。
ミュージアムパーク茨城県自然博物館(坂東市)では2024年1月21日まで、そんな地衣類をテーマにした企画展「地衣類 ―木を、岩を、地面を彩る身近な生きもの―」を開催中。
展示室に入ると......多種多様な地衣類が、いろんな手法で展示されている。
印象的だったのは、地衣類が付いたベンチやガードレールがそのまま設置されていること。なるべく生育状態のまま展示する、という方針によるものだ。
ちなみに、ベンチに付いている「ウメノキゴケ」は排気ガス(二酸化硫黄)に弱く、その成長や存在の有無が大気汚染の指標になるそうだ。