東尋坊に恐竜博物館、永平寺はどの駅で降りたらいい? 北陸新幹線が止まる福井県内4駅をまとめてみました
2024年3月16日の土曜日、北陸新幹線が福井県の敦賀駅まで延伸する。東京駅から乗り換えなし、新幹線1本で福井県各所にアクセスできる日が、もうすぐそこまで来ているというワケだ。
この日を待ちに待っていた、という人は多いに違いない。「新幹線が通ったら福井に行こう」と考えていた関東民もいるのでは?
福井県内で北陸新幹線が止まるのは4駅。それぞれの駅で降りた場合、どんな楽しみ方が出来るのか、一緒におさらいしよう!
車窓からの白山や九頭竜川に期待高まる!
――と、その前に。まずは福井県に行くために乗る新幹線をご紹介。実はJタウンネット記者、2024年2月1日に金沢~敦賀間で行われた報道関係者向け試乗会に参加し、一足先に乗っちゃったのです。
金沢駅のホームにやって来たW7系は12両編成。普通車10両とグリーン車1両、さらにハイクラスの「グランクラス」1両に分かれている。
このビューンと走る新幹線で、東京-福井間の移動にかかる時間は最大36分も短縮される。
試乗会当日は生憎の雨天だったが、天候が良ければ標高2702メートルの霊峰「白山」や、福井県の一級河川「九頭竜川」の美しい景色を車窓から楽しむことができるそう。道中はいつでも写真を撮れるように準備しておくといいだろう。
ではお待ちかね、新しく開業する4つの駅と共に、その周辺の観光スポットを紹介していこう。
東尋坊に行くなら「芦原温泉駅」で下車
福井県に入って最初の停車駅、それが「芦原温泉駅」だ。
この駅から行きやすい福井の人気ポットと言えば、東尋坊である。
ところで、駅名にもなっている「芦原温泉」とは、あわら市にある温泉だ。県内屈指の温泉地にして「関西の奥座敷」とも呼ばれている。
JR芦原温泉駅からバス・タクシー等で15分ほどの場所にある「あわら温泉街」に、多くの温泉宿が立ち並ぶ。
また、春には芦原温泉駅の東口で山室の桜並木が見ごろに。人気漫画・アニメ「ちはやふる」の聖地でもあり、登場人物の名前にちなみ「あらた坂」と呼ばれている場所だ。
温泉街でも大きな人形山車が練り歩く「あわら温泉春まつり」が開催される。
このエリアの観光には、京福バスが販売している「東尋坊2日フリーきっぷ」がかなりお得。指定区間内であれば2日間1500円で乗り降り自由なので、要チェックだ。
また、夏に日本最大級のスケールを誇るプールをオープンする「芝政ワールド」へも、芦原温泉駅からアクセス可能。夏季は臨時バスも出るぞ!
福井駅前からは「恐竜王国」にも「戦国時代」にも行けます
芦原温泉の次に停車する「福井」。東尋坊に並ぶ福井の人気者・恐竜に会いたいならこの駅で降りよう。
駅のある福井市に隣接する勝山市は、日本有数の恐竜化石の生産地。「フクイサウルス」「フクイラプトル」といった、福井県で初めて発見された恐竜化石も多数存在している。 そんな「恐竜王国・福井」では、福井駅から出た瞬間からもう、恐竜づくしで......。
また、福井市内の一乗谷では戦国時代の町並が復元されているし......。
福井駅を起点に史跡や寺社巡りも可能!
曹洞宗の大本山・永平寺、雲海が美しい天空の城・越前大野城に行きたい場合も、福井駅からバスや在来線、私鉄に乗り換えよう。
そうそう。福井に来たら「ソースカツ丼」も忘れちゃいけません。
カリッと揚がった薄めのカツを特製ソースにくぐらせて、アツアツのご飯の上にのせて――。福井では、発祥の店と言われている「ヨーロッパ軒」をはじめ、多くの店でソースカツ丼を食べることができる。
店ごとにソースや米などにこだわって作られているので、シンプルな料理ながらもその味は種々様々。福井を観光する際は、自分の一番の「お気に入りソースカツ丼」を探し求めて食べ歩くのも楽しいだろう。
紫式部の「もう1つの聖地」越前たけふから、伝統工芸巡る旅
福井の次に停車するのは、越前市にある「越前たけふ」駅。
同市は、2024年1月7日から放送されている大河ドラマ「光る君へ」の主人公・紫式部が、京都以外に生涯で唯一暮らしたことがある地とされている。いわば、紫式部のもう一つの聖地なのだ。
また、北陸本線・武生駅のお隣、鯖江駅では、こんな伝統工芸に触れられる。
福井の伝統を感じたいなら、越前たけふを拠点にする旅がオススメだ
嶺南唯一の新幹線駅・敦賀を関東民に知ってほしい
延伸する北陸新幹線、その終着駅となるのが敦賀市にある「敦賀」駅だ。
福井県は木ノ芽峠を境に「嶺北」と「嶺南」に分けられる。芦原温泉~越前たけふは嶺北の駅で、敦賀は嶺南唯一の新幹線駅となる。
特急「サンダーバード」や「しらさぎ」も走っているし、兵庫県から福井県までを走るJR西日本の普通列車・新快速の終点にもなっているので、これまでは関西の人たちにとってのほうが身近な存在だったはず。
でも、今後は関東からも乗り換えなしで行けるようになる。敦賀は新たなる「西日本と東日本の境目」と言ってもいいかもしれない。
そんな敦賀は「鉄道と港のまち」。敦賀港で水揚げされる美味しい魚介類や、夜にだけ楽しめる敦賀駅前の「屋台ラーメン」などの美味しいものや、明治時代に西洋への玄関口になっていた街らしい異国情緒あふれるレトロな景観など、沢山の見どころがある。
毎年夏、約1か月間限定で渡航できるようになる無人島、"北陸のハワイ"水島も、敦賀にある。
無人島と聞くとアクセスしづらそうに感じるが、実は公共交通機関だけで到達できる。一味違う海水浴を楽しみたいなら、夏の敦賀がうってつけだ。
敦賀から在来線に乗って、小浜や三方、若狭に繰りだすのもいいだろう。
さて、福井の魅力をもっと紹介したいところだが、皆さん、もう足がウズウズしているかもしれない。
その足で駅に行って、チケットを予約しちゃうのはどうだろう?
現地に行って、見て、食べて、楽しんで......遊び疲れても、大丈夫。新幹線が走っているから、寝ているうちに東京駅だ。
そんな安心感を携えて、フットワーク軽く色んなエリアを巡ってみては?
<企画編集・Jタウンネット>