「寒さと空腹で震えながら、やっと見つけた1軒の寿司屋。お金がないのでうどんだけ注文した私に店員が...」(福島県・40代男性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Iさん(福島県・40代男性)
大学時代、Iさんは夏休みに福島の実家に帰省するため、埼玉から原付バイクを走らせていた。
その道中、空腹を感じていたIさんの前に、ぽつんと建った1軒の寿司屋が見えてきて......。
<Iさんの体験談>
いまから20年ほど前、大学の夏休みに原付バイクで実家に帰ろうとしたときの話です。埼玉から福島までの長距離運転に慣れず、途中で単独事故を起こしてしまいました。
幸い、怪我はあちこち擦りむいた程度ですみましたが、頭を打っていたので念のため近くの病院に検査入院。翌日、問題なかったので壊れたバイクで再出発しました。
その後は順調に進んでいったのですが、暗くなると寒いうえおなかも空いてきて......。
足を引きずり、震える私に...
そんな時に見つけたのが、ぽつんと立つ一軒の寿司屋でした。
足をひきずり店に入って震えながら席に座り、お金がなかったのでうどんを頼みました。そんな私の様子が気になったのか、うどんを食べていると店員のおばちゃんに「どうしたの」と聞いてきます。
そこで私が道中での出来事を説明すると、おばちゃんは店の奥へ行き、そして何かを持って戻ってきました。
「息子が着ていたワイシャツで良かったら着ていきな、あとこの新聞紙をお腹に入れるとあったかいよ」
私はおばちゃんにお礼を言ってワイシャツを受け取り、さっそく着込みました。
無事に実家へ帰ることが出来たのは、おばちゃんのおかげだと思っています。
数年後、社会人になり改めてお礼を言おうと記憶をたどり探したのですが、あの寿司屋を見つけることが出来ませんでした。
また会えることがあったらしっかりとお礼をいいたいです。
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