「家は近い?」
その後、私の顔を覗き込んで年下とわかったのか、彼らは「大丈夫? 落ちたん?」「ケガは?」と、口々に心配した様子で声をかけてくれました。
私が「あ...落ちた...」と言うと
「家は近い?」
「親に連絡した?」
と聞いてくださるのです。
そこで「近くもなく...遠くもないです...携帯、濡れて使えないんです...」と伝えると、一人が「俺の携帯使い!!」と、差し出してくれました。
ただ、なにしろ私はびしょ濡れだったので、男性の携帯電話を汚してしまってはいけないと、丁重に申し出をお断りしたんです。