枝、葉っぱ、殻... カカオの実の「チョコレートにならない部分」を食べてみました
こんなに美しいスイーツが「廃材」で?
コースもいよいよ終盤となってきた。4品目がイメージしたのは「実り」だという。
カカオバルブのクリームやソルベに、フランボワーズのコンポートやイチゴが添えられている。見た目も美しいスイーツだ。カカオ豆の殻やコーヒーチェリーの外皮のシロップを使っているドリンクも、ローズヒップを思わせるような華やか香り。カカオの実の全てを味わい尽くせるようで、まさに「実り」というテーマにぴったり。
豊かな香りがなんだかとても贅沢な気持ちにしてくれて、これがカカオの廃材によるスイーツだなんて、言われなきゃ絶対に分からないだろう。
そしてコースの締めとして登場したのは「還元」をイメージしたスイーツとドリンクだ。
一般的なチョコレートに使用されているカカオマスやカカオバターを一切使用せず、カカオ豆の殻、カカオの枝、葉で作った全く新しい一口チョコレート。まるでカカオ農園にいるかのような自然の香りに包まれる。これだけ食べてもあまりチョコレートという感じはしないのだが、添えられている深煎りコーヒーと共に楽しむと、一気にチョコレートを食べている気持ちに。これぞペアリングの醍醐味......!