「ここに来るのは運命だった」「ここでしか生きられない」 住民にそう思わせる離島「粟島」の魅力【移住婚受付中】
粟島浦村──新潟県北部の日本海上に浮かぶ離島「粟島」にある、人口約350人の小さな島だ。
そんな粟島浦村では今、若者の定住促進と地域の担い手確保を目的とした、新たな移住事業が始まっている。
その名も、「移住婚」。
「移住婚」とは、都市部から地方への移住を希望する独身者に向けて、結婚相手の紹介と移住支援を同時に行う取り組みのこと。
日本婚活支援協会(所在地:東京都港区)が地方創生を目的に行っているプロジェクトで、その受け入れ先の1つとして、2025年7月に粟島浦村でも導入が始まった。
とはいえ、都心部から遠く離れた島にあえて移住して婚活をするというのは、そう簡単に決断できることでもない。
「いきなり『移住婚』って言われても......」と、戸惑う人もいるだろう。
受け入れ側も、当然その不安を理解している。Jタウンネット記者が粟島浦村の職員と話したところ、「まずは島のことを知ってほしい」と語った。
この職員も移住者だ。現在中学生の息子の希望で、東京からやってきた。
島での暮らしは都会での生活とは全く違い、不便も多い。それでも、自然の中で静かに過ごせる粟島の環境を、とても気に入っているという。
粟島とはどんな島なのか。粟島浦村で暮らすとは、どういうことなのか。〝生の声〟を聞いてみた。
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「ここに来るのは運命だった」
「昔ながらの日本の風習や文化が残っていて人情味があって温かい」
粟島での暮らしについてそう語るのは、夫と共に島に移住して13年目のセラ サヤカさんだ。
サヤカさんへのインタビューと共に、島で生まれた人や移住者、村の小中学校に島外の子供たちを受け入れる「粟島しおかぜ留学」の経験者や観光客を対象に実施したアンケートの回答をご紹介する。
サヤカさんは、夫婦でカフェを経営するために、埼玉から粟島浦村へと移り住んだ。
海は透明度が高く、魚が泳ぐのが見えるほど。晴れた日の夜空は澄んでいて、天の川や衛星が見えるほど。高台にある神社の階段を上り、振り返ってみる景色の美しさ。サヤカさんは、島で見られる様々な風景に魅力を感じている。
そして、粟島で暮らすようになってから、季節を色濃く感じるようになったという。山や花、虫や鳥たちがその移ろいを教えてくれるのだ。
自然だけでなく、周りの人々との関係も小さな島ならでは。
「小さな島なのでほぼ全員顔見知り。みんなが子どもたちをかわいがってくれ、成長を見守ってくれています。どこへいっても相手の名前も、自分のことも分かっているので安心で温かい」(サヤカさん)
秋の村民運動会やお祭り、盆踊りなど、村民が集まって行う行事が多く、サヤカさんもそこで色んな人と話したり関わったり、楽しんで参加しているそう。
人との距離が近く、まるで親戚同士のようだという。あまりにも近いのでいろんなことが"筒抜け"になってしまい、「ちょっと嫌だな」と思うこともある。
それでも、「あなたにとって粟島はどんな存在ですか」と尋ねると、こう答えてくれた。
「ここに来るのは運命だったと思えるほどに大好きな場所。日々感謝しています。今では、地元にいるよりずっと安心します」(サヤカさん)
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気になってきたでしょ?
さて皆さん。サヤカさんや島を愛する皆さんの言葉で、粟島浦村のことが気になってきたのでは?
改めてここで、島の客観的な情報もお伝えしよう。
海岸線は約22キロ、自転車に乗れば3時間ほどで島を1周できる粟島。主な集落は東海岸の内浦地区と、西海岸の釜谷地区の2か所だ。
見渡す限りの大自然を活かし、島内の各地では海水浴やキャンプ、乗馬体験といった様々なアウトドアアクティビティを満喫できる。
また、日本海の荒波に削られて形成された複雑な岩礁は魚たちの絶好のすみかとなっており、島には釣りポイントが無数に存在。船釣り、磯釣り、堤防釣りなど、年間を通して色々な楽しみ方がある。
自然が豊かということは、海の幸や山の幸にも恵まれているということ。
名物料理の「わっぱ煮」は、杉を曲げてつくった〝わっぱ〟に焼いた魚とネギを入れてお湯を注ぎ、真っ赤に焼いた石を落として味噌を溶き入れる漁師メシだ。
このほか、特産物や鮮魚を揃えて観光客を出迎える5月上旬の「島びらき」をはじめ、1年を通して様々な年中行事も行われる。
都会の忙しない生活や騒々しさに、疲れてしまった。
自然の中でゆったりとした時間を過ごしたい。
人と温かな交流を持ちたい。
あるいは、ちょっと今まで行ったことのない場所を見てみたい、なんて気軽な理由でも全然OK。
まずは観光客として、粟島浦村へ行ってみるのはいかが?
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