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「医療ツーリズム」で地方創生目指す、仙北市「国家戦略特区」構想の中身

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.04.18 11:00
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秘湯の佇まいは残す

仙北市の提案書には、湯治ニーズに対応した外国人医師の受け入れ促進、病院内の空きスペースを活用した個人診療所の開業解禁、温泉療養を公的医療保険の適用対象とすること、医療費控除の対象施設要件を緩和することなどが盛り込まれている。

観光産業の活性化だけでなく、温泉療法導入によって医療費の抑制効果が期待できると、担当者は胸を張る。

「温泉を核としたヘルスツーリズムを実施することで、病院等での治療より温泉療養の方が治療者の負担も抑えられることが期待されます。加えて従来の温泉療法である『温泉』に『食』『運動』『環境』の4つをバランスよく組み合わせることで、心身のリフレッシュと生活習慣病の改善と自然治癒能力を高め、医療費の抑制を図り、ツーリズムによる新たな健康産業の創出ができると考えます」

外国人医師の受け入れ促進については次のように説明する。

「(日本人)医師の確保が困難というのは現状としてあります。しかし、医師確保のためという考えよりは、主は北投石(※編注:鉱物の一種。台湾の北投温泉と玉川温泉でしか産出しない)をご縁に台湾との交流実績も市民レベルで拡大していることなどからも、国際交流を更に充実させていくために、外国人医師を受け入れていきたい考えです」

うまくいけば国内外の観光客が増えるのは間違いない。医療関係にとどまらず各種企業から問い合わせが寄せられている。
外部資本が参入ことで秘湯の風情が失われないか気がかりだが、

「仙北市が提案した内容では、現在の温泉施設等を活用した内容となっているため、温泉利用の形態が大きく変わることは無いと考えております」(市の担当者)

と説明する。

温泉好きを自認する日本人。しかし江戸時代に広まった湯治の習慣は軽視されがちで、団体や家族での温泉旅行が主流となっている。
斬新なプランが並んでいるように見える特区提案だが、実は原点回帰といえそうだ。

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