「雨の中を歩く私に、後ろから寄ってくる車。不審に思っていたら見知らぬおじさんがドアを開け『乗れよ!早く!』」(福井県・40代女性)
「正直に言ってくれよ」
「見ての通り仕事中だから安心してくれ、どこまでだ?」
男性にそう聞かれた私は、あるコンビニの場所を伝えました。私の異性関係に口うるさかった母がこのことを知ったらなんて言われるかと思い、なるべく実家のある通りに止まることは避けてほしかったのです。
そのコンビニは実際、実家の近くではあったのでそこまで連れて行ってもらえるだけで十分でしたが、彼はとても心配してくれていました。
「ほんとか?ほんとにそこなのか?」
「正直に言ってくれよ、こんなに降ってんだぞ?」
と何度も確認され、私は「ほんとに!大丈夫です!」と答えました。
そうこうしているうちに車はコンビニに到着。とにかく自身の軽率さに嫌気が差し、早くこの時間が過ぎたらいいとばかり思っていた私は、「ありがとうございます、すいませんでした!どうも!」と男性に言い残し、あれほど走りたくないと雨の中を歩いていたにもかかわらず、足早に立ち去りました。