「下ろしたばかりのお金をスーパーで紛失。大慌てで探していると、サッカー台に居た男性が『さっきおばさんが...』」(東京都・30代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Sさん(東京都・30代女性)
その日、家族3人でショッピングモールを訪れたSさんはATMでお金をまとめて下ろした。
買い物を済ませ、別行動をしていた夫に連絡を取ろうとしたところで――お金やスマホを入れたバッグが手元にないことに気付いたという。
<Sさんの体験談>
2年ほど前、あるショッピングモールに家族3人で訪れました。週末ということもあり、どのテナントも大賑わい。
私と子供は夫と分かれ、お互いに買い物が終わったら連絡し合うことにしました。
ATMでお金を卸した後に......
ショッピングのため、そして子供が帰りにゲームセンターに寄りたがっていたため、ATMでまとめてお金を下ろしてから、地下にあるスーパーへ。
買い物を済ませて、夫にゲームセンターに行くと連絡しようとしたところで、自分がバッグを持っていないことに気付いたのです。
私の目の前にあるのは袋詰めした食材と、ゲームセンターを心待ちにしてルンルンしている子供だけ。
どこに忘れたのか。焦りながらも記憶を手繰り寄せ、袋詰めしたサッカー台に戻りましたが、そこにもありません。
すると、見知らぬおじさんから声をかけられました。「もしかしてバッグを探しているのかい?」。
私が「そうです!バッグを見ましたか?」と聞くと、おじさんはこう言いました。
「さっきおばさんが持って行ったよ」
サービスカウンターに行くと...
私の頭はまとめて下ろしたお金とスマホが無いことで頭がいっぱい。おじさんには簡単にお礼を言って、すぐさまサービスカウンターへ向かいました。
そこで紛失物が一時保留されている倉庫に行くよう案内されたのですが、「おばさんがそのまま持って行っていた?」などと内心考え、子供の手を引く私の力は強くなっていきます。
倉庫に到着し、身分証明書を提示するように求められましたが、財布もスマホもバッグの中。どのようなバッグか事細かに聞かれて、数十分後。
係員の方が、私が失くしたバッグを持ってきてくれました。
安堵に包まれた私は、届けてくれた人の連絡先を知りたいと言いました。しかし、届けてくれたおばさんはサービスカウンターに「忘れ物」とだけ言い直ぐに立ち去ったそうです。
どこの誰かも分からず、直接お礼を言うことも出来ませんでした。その節は本当にありがとうございました。
サッカー台で焦っている私に声をかけてくれたおじさんにも感謝しています。私もこの恩を誰かに返していきたいと思います。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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