担ぎ手のいない神輿、引くのは白い軽トラ... 過疎地の祭りの風景が美しく切ない
秋祭り、と聞いてどんな光景を思い浮かべるだろう。
筆者が思い出すのは、「エーンヤサーヨーイヤサー」と大声を張り上げながら神輿を担ぐ子どもたちや、神社の境内で竹笛や太鼓を披露する人々のにぎやかな姿だ。
しかし、写真家の藤岡亜弥さんが2019年10月21日にツイッターに投稿した写真は、そんなイメージとはかけ離れた秋祭りの様子を写していた。

小さな神輿は担がれることなく、前方を進む白い軽トラに引っ張られている。トラックの荷台には祭り提灯が飾られ、和太鼓が積まれているようだ。
写っているのは10人ほどで、子どもの姿は見えない。神輿やトラックに結ばれた明るい色の風船たちが、なんとも言えず寂しげだ。
「絵に描いたような過疎の風景」だと、藤岡さんは表現している。
秋祭り。担ぎ手がいないから、軽トラで神輿を引っ張って練り歩いているという。絵に描いたような過疎の風景に、思わず遠くから手を振るわたし。 pic.twitter.com/4kichFml4n
— 藤岡亜弥 (@puchipoka) October 21, 2019
これは、広島県東広島市河内町小田地区で行われた、小田八幡神社の秋祭り。
Jタウンネット編集部は、小田地域センター長で小田八幡神社宮司の国原昭典さん(72)に話を聞いた。