2022年の「3年ぶり」を振り返る~祇園祭の「山鉾巡行」と「神輿渡御」~
2022年――コロナ禍が終息することは無かったが、昨年・一昨年と比べれば、我々の生活には随分と活気が戻ってきたように思う。
全国各地で行われた「3年ぶり」のイベントを楽しんだ読者も少なくないだろう。
2年の間、大幅に縮小されていた京都の祇園祭も、3年ぶりに大きな規模で開催された。
日本三大祭りのひとつが、どのように帰ってきたのか。写真と共に振り返る。
そもそも祇園祭とは、京都市東山区にある八坂神社の祭礼だ。日本各地に疫病が流行した平安時代前期の貞観年間に、厄災の除去を祈った「祇園御霊会」がその始まりで、祇園祭の代名詞「山鉾巡行」は、疫病などの災厄をもたらす疫神を鎮めるために始まったものだと考えられている。
筆者が京都を訪れたのは7月15日。2日後に山鉾巡行を控えた「宵山」の期間で、四条通り付近には23基の山鉾が建てられていた。