20代都会育ち、田舎暮らしに関心大 ←そんな私のためだけの「移住体験ツアー」を無料で作ってもらった話 IN 西条
あなたにとって西条は「行くところ」? それとも「住むところ」?
渡邊さん一家は1泊2日無料移住体験ツアーで、いろんな場所に行き、西条の人々と出会った。その中でも一番の「決め手」になったのは「移住推進課の人の熱意」だったという。
加奈子さん:1泊2日案内してくれた移住推進課の石川さんと別れるとき、息子が帰りたくないって泣いちゃったんです。人見知りなタイプだったんですが、すっかり懐いちゃって、飛行機に乗り遅れるかと思うくらいでした。
それだけ熱意を持って対応してくれたところは他になかったので、実際に移住してきてからも石川さんがサポートしてくれるんだろうなって思い、安心感がありました。
実を言うと、記者の体験ツアーを組んで、案内してくれていたのも、この「石川さん」――移住推進課副課長の石川浩二さん(46)だ。
西条市の移住推進課では「1泊2日無料移住体験ツアー」や、宿泊無しだがツアーと同じように"その人だけのために"市内を案内してくれる「アテンドサービス」など、本気で移住を考えている人に向けた手厚いサポートを提供している。
石川さん:小さなお子さんがいらっしゃったりするような方は、移住したいと思っていてもなかなか気軽にその場所を見に行くってことは難しいですよね。そんなふうに我々のサポートが必要な方に向けて実施しています。
石川さんたちがこの体験ツアーやアテンドサービス等で移住検討者を案内する際、一番重点を置いているのは「人同士のネットワークづくり」。同じ境遇や家族構成の先輩移住者や、興味のある分野や仕事等に関係する地元の人を紹介して、参加者と西条の人を結び付けている。
石川さん:ツアーが終わってからもそこで知り合った方々とのやり取りが始まっていくことで、一過性で終わらずに、次のことが考えやすいのかなと。それに、そんな人との繋がりがあれば、すでに知り合いがいる状態で西条に来てもらうことができるので、安心して移住してもらえるんじゃないかな、と考えています。
ツアーに参加するのは主に家族連れだが、過去には単身者の案内も何度かしたことがあるそう。そんな石川さんに、記者のような若者が西条に単身移住してきて楽しく暮らせるだろうかと、改めて相談してみた。
石川さん:いわゆる『田舎ぐらし』がしたい、という方であれば西条市内のどこかにきっと求めている場所があると思います。『田舎』でありながらも、ある程度の利便性もある。温暖な地域で水も美味しく、野菜や果物も美味しいので健康志向な方や食べることが好きな人にはいいと思います。アウトドアが好きっていう人なんかも、向いてると思います。
ただ、都会と比べてしまうと、特に若い人にとっては、どうしても『ないもの』の方が多いです。
だからこそ一度、西条に来て、確かめてほしいと、石川さんは訴える。
石川さん:今の生活に不安や不満があって現状を変えたい、との思いで、移住を選択肢の一つにする人もいらっしゃると思います。ですが、それは『移住』で解消できることなのか、その人が求めているものは西条にあるのか? 実際に来て、この地域を見て知って、いろんな人と話してもらうことで、確認してもらえればと思っています。
西条があなたにとって『住むところ』なのか、『行くところ』なのか、ツアーを通じてそれを判断してもらいたいんです。
繰り返しになるが、1泊2日無料移住体験ツアーは、オーダーメイド型でその人や家族にあった行程を組んでくれるというだけではなく、交通費や食費、宿泊費が全て無料。市が行っている移住相談セミナーに参加した希望者の中からの選考を経る必要があるものの、ふつうに考えて、あり得ないくらい手厚い。
その背景にあるのは、ただ単に「移住してほしい」という思いではなく、「納得してから西条にきて、そして、暮らしていってほしい」という真摯な思い。本気で移住を考えている人には、本気でぶつかる――西条市の移住推進課にはそんな情熱があるのだ。
そんなふうに、真剣に移住検討者のことを考えてくれる西条市の移住セミナーが、東京で開催される。2022年10月29日(土)と30日(日)、場所は東京・八重洲の移住・交流情報ガーデン。
このセミナーでも先輩移住者や移住推進課の人から「生」の声を聞くことができるので、西条市への移住に興味を持ったという方はまずこのセミナーから気軽に参加してみてはいかがだろう。あなたの新しい「住むところ」が見つかるかもしれない。
<企画編集・Jタウンネット>