ダンゴムシには高い情報処理能力があった! 小・中学生の生き物研究がスゴイ
[Jステーション-広島ホームテレビ]2018年1月8日放送の広島HOMEテレビ「Jステーション」の「地球派宣言」のコーナーで、子どもたちの生き物研究が紹介されました。
高い情報処理能力を持つダンゴムシ
迷路をさまようオカダンゴムシ。法則的な動きをする、ダンゴムシの生態を研究したのが、廿日市市立野坂中学校2年の塚迫光さん、ノートルダム清心中学校2年の佐藤希音さんと清水まこさんの3人。
自作した迷路で、3種類のダンゴムシら、等脚類の行動と生態を記録。左右交互に進むオカダンゴムシの行動に着目しました。
これは交替性転向反応という行動で、オカダンゴムシは高い情報処理能力を持つことで、人の生活圏に適応しているということがわかったのです。
先日広島市内でおこなわれた、第2回広島ジュニアサイエンスフェアで、3人は今回の研究を発表しました。実は去年、この研究が評価され、広島市などから表彰されています。
佐藤希音さんは、「ダンゴムシは小さな生物だけど、色々な反応の使い分けがあって、頑張って生き抜いているんだなって思いました」と笑顔で語っていました。
タマキビは2週間乾燥させても大丈夫
次に紹介されたのは、なぎさ公園小学校4年の木下紗瑛さん。アラレタマキビを研究しました。
タマキビを研究するきっかけについて、木下さんは「海水の中にあるプランクトンがエサなのに、海水にずっと浸かるわけではない」という点に注目したからとのこと。
木下さんは、タマキビの分布を調べたり、飼育したりして、どのぐらい乾燥に耐えるかを実験しました。
そこでわかったことは、「(タマキビを)2週間乾燥させても大丈夫だった」という、衝撃の事実でした。この研究で、木下さんは広島市教育長賞などを受賞しました。
ミジンコを飼育する中学生
顕微鏡をのぞき込んでいるのは、広島大学付属中学校1年の石川こひめさん。「水中微生物の動きとか、形がおもしろいから、プランクトンを研究してみたい」と研究しはじめたといいます。
石川さんは、家で複数のミジンコを飼育し、その繁殖力を観察、それによりミジンコの世代交代の期間を明らかにしました。
また一匹が何匹の子を産むか、脱皮の間隔がどれぐらいか、それぞれの種類ごとに解明しました。去年、このミジンコの研究が広島市で表彰されました。
「次々と世代交代するように、自分たちはどんな環境を作っていけばいいのかということを思いました」。研究を通し、私たちの行動も自然に影響を与えることに気がついたという石川さん。
そのまなざしを、私たちも見習っていきたいですね。(ライター・石田こよみ)