シャッター街からアートな街へ...熊本・河原町の街おこし

2015年11月 4日 12:25

熊本市の中心部にほど近い河原町・繊維問屋街。昭和の雰囲気が残る古めかしい問屋街が、10年以上アートを通じた街おこしをしているという。河原町文化開発研究所の代表を務める黒田恵子さんに、活動のきっかけから今後の展望まで伺った。――なぜアートをきっかけに、街おこしをすることになったのでしょうか?

12年前にここに来たとき、問屋さんが約8店舗ほど営業していたものの、シャッター街のようになっていました。そこに「クリエイターの街にしよう」と呼びかける方がいて店舗の誘致が始まり、飲食店、美容院、ギャラリーなどを開きたい7~8人が集まったところで、あらためて「アートの街、クリエイターの街にしていこう」と決めたのです

――実際に始めてみて、変化が表れるまでどのくらいかかりましたか?

実は、変化を感じたのは最近のことで、ついに空き店舗がなくなったんです。それまでは毎月、空き店舗を利用した「河原町アートの日」と、毎年「河原町アートアワード(KAA)」というイベントを開催してきたのですが、空き店舗がなくなった今となっては、むしろイベントが邪魔になってきているかもしれません(笑)

――全国的に空き家の増加に困っていると聞きますが、問屋街を活性化できたのは、何が効果的だったのでしょう?

「知られていない街、行ったことのない街で"何か"をやっている」という動きを、知ってもらうことでしょうか。実際、ビール会社のメセナ活動(企業が主として資金を提供して文化、芸術活動を支援すること)の支援を受けるなど、外向きの広報活動に積極的に取り組んできました

――なるほど。やはり宣伝広報は大切なのですね。では、今の河原町・繊維問屋街の魅力とは、どのようなところですか?

12年前に私がここに来たとき、「昭和レトロな空気感がそのまま残っていることへの驚き」がありました。異空間というか、昔の問屋さんのホーロー看板がそのままあったりして...。時代から取り残された手つかずの空間が、今もそのままここにあり、そこに融合する形で新たなクリエーターたちの店舗があるというところが魅力ですね

――そこに直接行ってみなければ、味わえない魅力かもしれませんね。では、今後の展望は?

空き店舗がなくなったことで、アートを活用した広報活動の第1章は完了したと考えています。KAAが今年で最後、「アートの日」も今年度までしか開催できないと思います。第2章としては、商店街にふらりとやってきた人でも泊まることのできるゲストハウスができます。費用もクラウドファンディングで既に集まったので、年内には着工予定です。
また、商店街の本来の役割として、お年寄りがお茶を飲んだり、下校後の子どもが利用できるコミュニティ施設も計画中です。地元の人に日々使ってもらえる生活空間づくりを目指していきたいと思っています

街おこしから始まった取り組みが、12年目にして新展開を迎えようとしているわけだ。街を盛り上げ、街を支えていこうとするその在り方に、これからも注目していきたい。

●取材協力
・河原町文化開発研究所
・河原町文化開発研究所Facebookページ

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