世界各都市の高齢化対策は? 高齢大国ニッポンで国際会議が開催

2014年12月 3日 18:40

すでに機能している「地域社会」を、より強固に支える施策を模索(マレーシア)

「地域社会」との絆を重視する日本や西欧諸国と違って、東南アジアでは少し違った視点による「地域社会」が共有された。マレーシアのザイヌディン・アハマド氏(都市福祉・住宅・地方自治省 連邦都市・農村計画局副長官)が共有した「高齢化社会のレジリエントな都市づくり」は、都市は独自の事情によって違った側面を持つことをうまく伝えている。

マレーシアは2012年にSNSを使って市民に「老後の選択肢について」の意識調査を行った。当初の予想通り約7割が「自分の家に住み続けたい」と答え、新たな介護施設をつくるよりも、既存の住宅をユニバーサルデザインに改修することに資金を充てているマレーシアの政策の正しさが裏打ちされた。既存住宅の改修とともに、マレーシアは地域のガーデンコミュニティの形成や公共施設を改修するガイドラインを設けている。

日本やフィンランドの高齢者と違って、マレーシアは親族の3−4世帯が一緒に生活し、老人は子どもが面倒を見る伝統が残る。結果、他国では話題となる老年期の孤独や雇用・賃金について、マレーシアでは大きな問題にはならないと言う。マレーシアの高齢化に対するレジリエントな策は、現在の家庭内の高齢者を全面的にサポートし、彼らが威厳を保ちながら満ち足りた生活をおくり、潜在能力を活かせる社会をつくるということとなる。

OECDが当初提示した、(1)(高齢化・少子化社会と叫ばれているが)実際に「データで語れているか」、(2)課題解決の戦略・ヴィジョンを持っているか、(3)全員が関与・連携して課題解決にあたれているか、の3点について、各都市から多くの取り組みと悩みが同時に共有された。「何が起きるか」を精緻に想定し対処策を練るのも大事だが、「たとえ何が起きても」回復できるような底力をつけておくことも重要になる。高齢者人口が増大する社会の底力とは。まずは自分が根を張る地域社会から考えてみたい。

次回は、この会議の舞台ともなった富山市の、先進的な取り組みについて紹介する。

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