「冥界に迷い込んだ心地がしました」 頭蓋骨うずたかく積まれた「山の洞窟」発見される→ここは何?地元に聞いた
猟で獲った猪の骨とお神酒を奉納
しかし、どんな経緯で「白鹿権現に鹿の骨をお供えする」という風習が生まれたかは不明だという。
「ただ、現在ではかなり広範囲にわたって信仰を集め、『野津町誌』(かつて大分県南部にあった野津町に関する記録)によると、地元や宮崎県の猟師の方がお正月にその年の猟がうまくいくようにとお参りをして、猟で獲った猪の骨とお神酒を奉納すると書かれています」(担当職員)

現在、白鹿権現は神聖な領域として地元住民が管理しているとのことだ。
なお、文献に「鎖場」(登山者が岩場などを登るための鎖が設けられている場所)と記されているように、同地までの道中には鎖をつたってほぼ垂直の断崖絶壁を登る非常に危険な箇所があるという。
「霊場として意識される住民の方もおられますので、興味本位で立ち入ることは控えた方がよいでしょう」
と担当職員は注意を呼び掛けた。
白鹿権現
— 埋火 (@akeyoake) October 30, 2022
ここは無数の鹿や猪の頭蓋骨が奉納された山の洞窟。
入口は険しい崖の中腹に埋もれ、現地には由緒を記した説明は一切無い。堆く積まれた獣の骨と、傾いた石塔、奥には古い祠。現世とはまるで様相を異にする信仰世界が広がっている
骸の山が白く灯る暗闇は、さながら黄泉路のようであった pic.twitter.com/c0PjOMNRJP