「飲み会に行った娘からの電話に出たら『お母さん、ごめんなさい』。聞こえてきたのは知らない声で...」(東京都・50代女性)
「本当に救われた思いで安心しました」
「申し訳ありません! 本当にご迷惑おかけして......。ご親切にありがとうございます。お礼をしたいので、ご連絡先よければ教えて頂けますか?」
私はひたすら恐縮してそう言ったのですが、彼女は「いえいえ、いいんですよ。気にしないでください」と......。せめて、と粘って何とか「K(仮名)と申します」お名前だけうかがうことができました。電話の向こうの快活で明るい声に、素敵な女性を想像しました。
酔って意識朦朧の娘など、そのまま変な人に連れて行かれてもおかしくない世の中です。でも、その方は帰宅途中にわざわざ途中下車をして、娘をタクシーに乗せてくれた。電話に出た時はドキドキしましたが、本当に救われた思いで安心しました。
その後は自宅前で娘が乗ってくるタクシーを待ち構え、運転手さんにも謝罪と感謝を伝え、そしてやっとの思いで娘を引っ張りだしました。娘には何を聞いても要領を得ず、やれやれな一晩でした。
そして翌朝、素面に戻った娘に聞くと、何も覚えていないというのです。電車に乗ったところまでは何となく覚えているけれど、テキーラを何杯飲んだか、どうやってお金を払ったのかは......。一緒に飲んでいた友達もみんな、覚えてないとのこと。若いって、怖い物知らず過ぎるでしょー!
そんな娘を「若い頃の自分も同じだったので」と助けてくれたなんて......! 私自身同じ立場ならできるだろうかと考えさせられました。
Kさん、本当にありがとうございました!親として感謝と敬服の気持ちでいっぱいです。いつの日か井の頭線で娘を見かけたら、声をかけてくださいね!
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)