三叉路のド真ん中に鎮座する「石塔」のミステリー なぜこの場所に?なぜ退かさない?謎に包まれた「正体」を突き止める
三叉路にある意味も......
そして6月10日、自治会長から筆者の元に1本の電話がかかってきた。
「地域に住む90代の方の話だと、あの石塔は家畜の墓だと代々聞いているそうです。場所もずっと変わっていないといいます」
長老の話によると、かつてはあの石塔の下に牛や羊といった家畜を埋めて供養を行っていたという。また、子供の頃に別の場所で実際に家畜を埋めて供養した経験もあるそうだ。

さらに、その長老は家畜の墓を建てる場所についても、こんな話をしていたという。
「家畜を供養する墓は道が交わる場所でないといけなかったそうです。今回の場所もまさに三叉路ですから、建てる場所としての要件を満たしています」(自治会長)
なんと、三叉路に設置されている意味までちゃんとあったのだ。
自治会長も今回の取材で初めて石塔の真相を知ったそう。ただ、石塔はかねてから地域では大事にされていて、現在でもどんど焼きを行う際はここから種火を取っているのだとか。
今回の調査で改めて明らかになった塔の役割と、そこにある意味。これからも、地域の人々が大切に守っていくことだろう。
以前、話題になった横浜市瀬谷区にある三叉路の真ん中の地神塔を見に行って来たのだ。これは動かしてはいけないやつなのだ… pic.twitter.com/NtPu1ikGbZ
— 宗教建築が好きなアライさん(宗建イ) (@araisan_syukyo) May 19, 2022