「のどに飴を詰まらせ、どんどん紫色になっていく息子の顔。一度は助かったと思ったのに、その後...」(静岡県・年齢不明女性)
2021.12.07 11:00
声も出なく、苦しむ息子
先ほどまでは少しは声が出ていたのに、今度はピッタリと飴がハマり、声も出なく苦しむ息子。
彼の顔が一気に紫になったのを見て、泣きそうな私。我が子を死なせないために再び背後からお腹を圧迫する夫。最悪の事態でした。
しかも、飴はなかなか思うように出てきません。どんどん変色していく、辛そうな息子の顔を見て、私の頭の中には
「死ぬかも!!」
とよぎりました。
救急車にすぐ電話してという主人の声で我にかえりましたが、パニックになり、番号がわからない。周りの買い物の人たちは、私たちに気づく様子もなく通り過ぎていく......。
短い時間でしたが、人生で一番長く感じました。
その時です。たまたま通りかかった見知らぬ中年の女性が、声をかけてきました。
「ちょっと私に貸して」