「ふたり並んですまし顔より、断然いい」 5歳の女の子が並べた雛人形が、なんだか嬉しそう
3月3日はひな祭り。
飾るだけで部屋も気持ちもぱっと華やかになる雛人形を、飾りつけからお子さんと一緒に楽しんだという人もいるだろう。
雛人形といえば、童謡「うれしい ひなまつり」の歌詞にもあるようにお内裏様とお雛様が「ふたり並んですまし顔」をしているイメージだが、ツイッターではある女の子が飾った「仲良しなお雛様」が話題となっている。
それがこちら。
お内裏様とお雛様......、男雛と女雛が向き合って仲良く食事をしている。
楽しい会話の声が聞こえてきそうなほど仲睦まじい様子に思わずほっこりしてしまうこの写真は、2021年3月3日、フルート奏者の小山真之輔(@koyama0331)さんがツイッターに投稿したもの。
小山さんはこの写真に、
「先月、お雛様を出したんだけど、『私が飾る』と言って娘が雛人形を飾った。
僕が『なんで向かい合って座ってるの』と聞くと『ふたりでたのしくおしゃべりしてるの』だって」
とコメントを添えている。
ただ並べるのではなく、人形たちに「たのしくおしゃべり」させてあげるとは......。とても素敵な娘さんだ。
この投稿に、ツイッターでは
「娘さん、本当に素敵な発想ですね!」
「素晴らしい! 2人並んですまし顔より、断然いいです」
「お内裏様もお雛様も、嬉しそうに見えますね」
「視点を変えることの重要さを学んだ」
といったコメントが寄せられている。
毎年一緒に飾りつけをしている
Jタウンネットは5日、投稿者の小山さんを取材し、詳しい話を聞いた。
娘さんは現在5歳。小山さんと娘さんは毎年、人形を大切に扱うことや、人形の質感を感じながら、一緒に雛人形の飾りつけをするそう。
「人形を壊さないか、ドキドキしながらですが」
と語る小山さん。例年は一般的な飾り方をしているため、今年のような向かい合う飾り方は「初めてです」とのこと。
娘さんと接するときの姿勢を
「子どもの発想や、やりたいこと(今回なら雛人形の置き方)を否定せず、まずは自由にさせてみて、それから一緒に考えるようにしています。
文字にすると簡単なように見えますが、結構難しいんです。
子どもの才能を大人が潰さないように気をつけています」
とする小山さん。
今回、仲良く向かい合わせで並べられた雛人形については
「人形の配置なども文化の一つと考えているので、説明書を見ながら娘と一緒に飾りを直しました。
もし、娘がそれでも、向かい合って飾りたいと言うのであれば、それは否定しなかったと思います」
とする。確かに、並べ方も含め、伝統文化の一つである。
こういった文化を正しく知ることもまた、大切だろう。
伝統は大切にしつつ、娘さんの柔軟で優しい考えも尊重する。
そんな心温まる素敵な家族の様子に、なんともほっこりした筆者だった。
来年は、我が家のお雛様も向かい合わせにしてあげようかな......。