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「信号機ない」「家のステータスは標高」... 熊本・産山村のシュールすぎる「説明書」が話題に

松葉 純一

松葉 純一

2019.03.16 20:00
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「水道水が名水百選」

池山水源(STA3816さん撮影、Wikimedia Commonsより)

池山水源(STA3816さん撮影、Wikimedia Commonsより)

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「水道水が名水百選」というページがある。産山村の水道水の水源は、「池山水源」と呼ばれる湧き水で、昔から住民の貴重な飲料水、農業用水として利用されてきた。ここが環境省選定「名水百選」なのだ。「遠方から汲みに来る人もいますが、村では普通の水」と説明されている。

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「自分ん家の標高が自慢」というページでは、「高さはタワーマンションの比じゃない」と煽っている。村は阿蘇外輪山に位置しているから、平均で500メートルから800メートル。高いところは1000メートル越えもあるらしい。標高を競い合う傾向が顕著だという。

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「夏はオフィスに、クワガタがアポなし訪問」というページもある。なんとものんびりとした時間が流れている。アポなし訪問されても、ムシするだけだが......。

また、こんなページもあった。

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「信号機が、ない」というページには、「本当にひとつもありません」とあるだけ、イラストもなかった。

一時、「自虐」という表現方法がもてはやされたこともあった。だが、産山村の「取り扱いせつめい書」は自虐とはちょっと違う。毒がない。風刺もない。ユーモラスに事実をたんたんと伝えているのみである。

「このトリセツの狙いは何なのでしょう?」と、村役場担当者に聞いてみた。

「観光客や移住希望者に読んでもらって、産山村を知っていただきたいと思います」と担当者。「移住者は増えているのですか?」と聞くと、「数は少ないですが、徐々に増えています」とのこと。

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「お小遣い稼ぎは、イノシシのしっぽ」というページもあった。害獣駆除の証拠となるモノを役場に提出すれば、謝礼金がもらえるらしい。

産山村は、熊本県の北東部、九重連山地域の高原に位置する、人口約2000人の小さな村だ。興味深いと感じた人は、訪ねてみてはどうだろう。

熊本県産山村、「牛馬優先」の看板(Miya.mさん撮影、Wikimedia Commonsより)

熊本県産山村、「牛馬優先」の看板(Miya.mさん撮影、Wikimedia Commonsより)

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