「たわん」「うったて」「さし」...広島人・岡山人が共通語だと思っていた方言
2015.10.31 11:00
のうのうさんになってぼうちに行ったから
現在京都府在住、岡山県は美作地方出身の女性からは、
「目をしぶれ(目を閉じろ)」
「腹が苦る(腹が痛い)」
「けっぱんづく(つまづく)」
など多数の言葉を挙げてもらったが、興味深かったのは「のうなる(亡くなる)」。この言い回し自体は岡山に限らずいくつかの地域で見られるが、その例文が地元の息遣いを感じさせる。
「私が子ども時代には、身近な人やペットが死んだことをわかりやすく説明するために、
『~~はのうなって、のうのうさん(仏さん)になってぼうち(遠くへ)行ったから、ぼうちに早う行けるようにのうのうさんあんあんしような』
と祖母がよく言っていました。
これらの言葉が全く聞かれない場所に就職したときは、ここは異国か?と思いました。それくらい私が子どものころ(かれこれ30年ほど前)には大人も子供もよく使った方言だったと思うんですが、今は知らない人も多いんですよね(笑)」