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伸び悩む「海軍の町」呉は、道路開通で変われるか?

ご当地テレビ視聴隊

ご当地テレビ視聴隊

2015.03.21 07:04
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[Jステーション-広島HOMEテレビ]2015年3月12日放送で、3月15日全線開通の東広島・呉自動車道路を特集していました。

3月15日、呉の交通事情が大きく変わります。国がおよそ1590億円かけて建設した東広島・呉自動車道路が全線開通し、山陽自動車道や広島空港へのアクセスが大幅に改善します。

完成まで、22年の歳月を要したこの道路は、通行料が無料ということもあり、全線開通前から、その効果を期待する声も多く上がっています。

大和ミュージアム(Norio.NAKAYAMAさん撮影、Flickrより)
大和ミュージアム

呉市「これまでにないチャンス!」関西方向の観光客に期待

尾道市の観光協会で、観光パンフレットを売り込む呉市の職員の姿がありました。道路の全線開通を前に呉市では、観光スポットを掲載したドライブマップを作成し、県内の観光案内所などに配布しています。

東広島・呉自動車道路は、全長32.8kmで、山陽自動車道の高屋ジャンクションと呉市阿賀インターチェンジを結ぶ無料の高速道路です。2012年にはおよそ4分の3が完成していましたが、途中区間が開通しておらず、利用者は一般道を経由していました。

高速道路や広島空港からのアクセスが悪く、道路事情が観光客誘致の足かせになっていた呉市にとって、全線開通はこれまでにないチャンスです。

一般道を経由する従来のルートは、インター下の交差点が朝夕のラッシュ時に渋滞するのだといいます。国道375号は、片側1車線の道路としては交通量が多く、小さな事故も良く起きています。道路が全線開通すると、一般道を経由することなく、およそ12分ほど短縮できる試算です。

また、呉市内の企業でも、全線開通によって増えると見込まれる観光客に向けた、様々な新サービスを始めています。

商業機能低下が足かせに...呉市が抱える課題

呉市を訪れる観光客は、「大和ミュージアム」が開館した翌年のおよそ361万人をピークに、年々減少しています。専門家は、「大和ミュージアム」から他の施設に観光客が広がらず、頭打ち状態にあると分析しています。

課題はまだあります。2013年の閉店後、いまだに活用方法が決まらない「呉そごう跡地」をはじめ、呉市内には空き店舗も目立ちます。地元経済に詳しい専門家は、呉市内の商業機能の低迷化は、人口流出にも影響する可能性があるといいます。

古い街並みが残る一角(rail02000さん撮影、Flickrより)
P1230816

呉市では、閉店中の大型施設を新たに営業する場合、2016年度から改装費の半額を事業者に助成します。開通がもたらす様々な効果を生かすには、呉の街自体の魅力を高め、より多くの人が滞在できる場所になることが必要です。(ライター:haruhana)

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