「日光猿軍団」人々涙した最後のステージ
2014.02.18 18:05
変化を感じた猿たちに動揺が
卒業式が迫るなか、敏雄さんは新しい演目に取り組もうとしていた。猿たちに卒業証書を渡そうというのだ。
このころ、猿たちに思わぬ変化が表れていた。舞台上で指示に従わず、歩き回ったり、甘えたりし始めたのだ。いつも舞台をわかせるお猿「栄太郎」までが、ケンカを始める始末。
「だいぶ荒れてきました。お猿さん、分かるのですかね、終わりっていうのが。寂しいかもしれないんだよね。『このままもう一回やりてえよ』って感じだよね」
卒業式まで1週間を切った日、敏雄さんは1人机に向かい証書を作成していた。1匹1匹あふれる思いを綴って。
筆を休め、向かった先は亡くなった猿たちの墓。敏雄さんは毎日のように通いこう祈っていた。「お前たちのおかけでここまでなったんだ。いよいよ終わるよ、ありがとうって」。