石川・かほくの「悪水川」 住民の要望で名称変更
2013.11.20 15:45
石川県かほく市の2級河川「悪水(あくすい)川」が、「加茂田(かもだ)川」に名称変更され、地元の住民が歓迎しているという。
悪水川は、よその人が聞いたら汚水でも流れているのかと勘繰ってしまいそうだが、大雨のたびに増水する暴れ川というのがその由来だ。
元は「加茂田川」だったが、1979年3月に県が悪水川に名称変更。あえて暴れ川の名を残すことで当時の住民が「県による河川改修推進を期待した」という見方もあるが、現在の地域住民からは「イメージが悪い」と要望が出て、2013年11月12日に再び名前が戻った。
金沢には「金腐川」「牛殺川」も
お隣の金沢市にもユニークな名前の川がいまも存在する。「金腐川(かなくさりがわ)」は"金が腐るほど"洪水があったことから名づけられたと言われている。ありえないほど、という意味だろうか。「牛殺川(うしころしがわ)」は農耕で牛を対岸に渡すとき、泥底で難渋したことが名前の由来だそうだ。
こうしてみると、川の名前には歴史が刻まれていることが分かる。石川県民の中にも「治水に苦労した先人の記憶を残しておくべきだ」という声もあるようだ。東日本大震災の際にも、「此処より下に家を建てるな」という石碑の警告を守って難を逃れた岩手県宮古市のケースもあった。