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札幌のご当地パンから全国区へ! 北海道札幌市の「ちくわパン」

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2017.03.09 12:01
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地域で愛されているパンを探して、全国各地をゆく「地域密着 愛されご当地パン」。今回は北海道札幌市で生まれた人気のお総菜パン「ちくわパン」を求めて、「どんぐり本店」にやってきました。

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ちくわパンは、札幌市民では知らない人がいないほどポピュラーなご当地パン。メディアで取り上げられたことで注目され、大手製パン会社が全国発売を開始したり、ネットではレシピ投稿サイトに再現レシピが数多く投稿されたりと、全国に人気が広がっています。このちくわパンの生みの親が、札幌市内に8店舗を構えるパン屋「どんぐり」です。札幌市には、ちくわパンを提供している店がいくつもありますが、元祖の店として市民に最も支持されているといえるでしょう。

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今回は、株式会社どんぐりの営業部長である村上弘晃さんに案内していただき、元祖ちくわパンの人気の秘密に迫っていきましょう!

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ツヤツヤとこんがり焼き上がったパン生地の上にはマヨネーズが絞られています。パンの両端から飛び出しているのは、ちくわ。丸々1本入っています! ちくわの中には何か具材が詰まっているようですが…。早速ひと口食べてみましょう。

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バターの風味が豊かな生地は、ふわふわもちもち。そこに、ちくわのプリプリっとした食感が合わさり、食感のハーモニーがなんとも楽しいです。バターと小麦の優しい味わいとともに、ちくわのうま味が口の中いっぱいに広がります。

村上さん「パンはバターロールと食パンの中間の硬さ・味わいの生地を使っています。特にこだわっているのは、ちくわ。焼いた後もプリプリな食感ジューシーなうま味を保つためには、ちくわに含まれる水分量がポイントです。以前は市販のものを使っていたのですが、パンを窯で焼いている時にちくわが膨らんでしまうなど、理想の味・食感にならなかったんです。そこで、紀文さんに特注で作ってもらうことになりました」

このちくわのうま味と同時にじゅわりと広がるのが、ツナの味わい。ちくわの中の具材はツナサラダでした。ツナはしっかりと味付けされており、マヨネーズのまろやかな風味と酸味に加えて、ほのかにあま味を感じる気がします。

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村上さん「ツナサラダはマヨネーズや塩、こしょうに加えてしょうゆなどの調味料で和風味に仕上げています。ツナの他に入っている具材は玉ねぎ。その割合はほぼ1:1です。毎日20キロの玉ねぎをみじん切りにし、水は一切入れずに煮込んでいます。玉ねぎの水分だけで煮込むと、あま味が増しておいしいんですよ」

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実は、ちくわパン作りで最も難しいのが、玉ねぎの水分を絞る工程だといいます。絞りすぎるとツナに加えた時に玉ねぎのうま味がなくなってしまうし、水分が多すぎるとべちゃべちゃになってちくわに詰めにくい上、おいしくないのだそう。

村上さん「時期によって玉ねぎの品種が変わると水分量も変わるので、その度に絞り加減を調整しなくてはなりません。加減は職人の感覚頼み。感覚を掴むまで経験を積むしかありませんし、とても難しいですが、これがちくわパンがおいしくなるかどうかの分岐点なんです」

食感と味が素晴らしいハーモニーを奏でるちくわパン。身近な食材を使ったシンプルなパンに見えますが、理想のおいしさを実現するためのこだわりが詰まっていたのです。札幌市民の定番になるのも納得の味わいでした。

■地元民の声から生まれたちくわパンの味を守り続けるために
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