「毒がないから安心です」 岩手・鶯宿温泉で育った「温泉トラフグ」がすごい

2019年3月16日 11:00

フグというと、条件反射的に下関を思い浮かべる人も多いだろう。山口県を中心とした日本海側が産地、というイメージが強い。ところが岩手県の内陸、秋田県に隣接する雫石町の鶯宿温泉で、「温泉トラフグ」などと呼ばれる養殖のフグが話題になっている。

鶯宿温泉は、約450年前に開湯した、湯量豊かな温泉だ。江戸時代から南部藩の城下町・盛岡の奥座敷として、地元の人々に親しまれてきた。この鶯宿温泉で育てられている「温泉トラフグ」とは、いったい何だろう。Jタウンネット編集部は、電話で話を聞いてみることにした。

「歯応えがよく、味も良い」

鶯宿温泉で養殖されたトラフグ(画像提供:秋田共栄観光)
鶯宿温泉で養殖されたトラフグ(画像提供:秋田共栄観光)

電話で答えてくれたのは、北東北でプラザホテル山麓荘グループを展開する秋田共栄観光の担当者だ。本社は秋田県仙北市、田沢湖畔を拠点としている。雫石町鶯宿温泉で「温泉トラフグ」を養殖しているのは、その子会社だ。

「2年以上も前から準備を始めました。まず水質検査で、有害な金属などを含まないことを確認しました。次にPH値はPH8.5と、ほぼ海水と一緒でした。また温泉水だけに、カルシウムやカリウムなどミネラル分も豊富です。あと水温と塩分濃度を調整することで、養殖が可能だと判断しました」

以前ホテルだった建物を買い取って養殖場にし、1万リットルの水槽を10基設置した。18年2月にトラフグの稚魚約4000匹を入れ、育て始めた。「冬に水温が低下して成長が鈍くなる海なら、1年半以上かかりますが、温泉水なら1年足らずで出荷できる大きさに育ちました」と担当者。

「何よりも良いのは、温泉水育ちのフグには毒がないことです。フグの毒というのは、海で食べる貝や海藻がもとになるそうです。水槽の中で、温泉水で育ったフグには毒がないから安心です」

温泉とらふぐ御膳(画像提供:秋田共栄観光)
温泉とらふぐ御膳(画像提供:秋田共栄観光)

温泉水育ちのフグは、既にプラザホテル山麓荘をはじめ系列のホテルで、「温泉とらふぐ御膳」の中で、薄造り、唐揚げ、ふぐちりなどとして提供されている。「歯応えがよく、味も良い」と好評だ。

「東北にはあまりフグを食べる食文化がないのですが、これを機会に、フグを召し上がっていただきたい」と、東北のお客様限定の割引キャンペーンも行っているそうだ。「今後はもっと数を増やし、鶯宿温泉の旅館やホテル、盛岡市内の飲食店にも販売できるようになればいいのですが......」と、抱負を語ってくれた。

アクセスランキング
デイリー
  週  
  月  
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
関連サイト

独自の視点でビジネス&メディアをウォッチ。毎日更新。

セール、クーポンから新商品情報まで、その日に使える掘り出しもの情報満載!

クイズも、診断、投票も。あなたが作る。みんなが解いてくれる。

↑上へ