冬の雪国には「名もなきヒーロー」がよく現れるらしい 秋田県民の体験談に4.3万人感動
2024.12.15 11:00
「頭の中はパニック状態でした」
「印象に残っているのは一番最初にスリップしたときです」
Aさんは語る。それは数年前、雪が本格的に降り始めた、12月末ごろのこと。
特別寒かったその日は、道路も凍ってツルツル。Aさんはその道を、車で出勤中だった。
車たちは互いに車間距離をとり、ゆっくり慎重に走っていた。Aさんも、いつも以上に気を付けて運転していたという。
しかし、交差点に差し掛かってブレーキを踏んだ瞬間、車内に響いたのは「ガリガリガリガリ」とタイヤがスリップする音! ハンドルを左に切ることで前の車にぶつからずに済んだが、Aさんの車は縁石に乗り上げてしまっていた。
「動こうにも動かせない状況になってしまいました。しかも、通勤時間と重なったため、私の車の後ろには長蛇の列がてきてしまったのです。
『後ろの車を流すように誘導する? 誰かに助けを求める? 車が動かせないかもう一度チャレンジする?』と頭の中はパニック状態でした」(Aさん)
通勤時間に迷惑をかけてしまった申し訳なさと、皆に見られる恥ずかしさ。茫然自失となったAさんの前に、「名もなきヒーロー」が現れた。