「臭くて汚いドブに落ち、ズブズブ沈んでいく友達。脇を歩いていたスーツの男性はその姿を見ると...」(神奈川県・40代女性)
ズブズブ沈んでいく友達、水位はまもなくその首まで
私はパニックになりその手を必死に掴んで引き上げようと頑張りました。
川底はまるで沼のよう。ズブズブと足が入っていってしまうので、もうすぐ友達の首元まで水位が!
その時、ドブの脇の歩道を歩いていらっしゃったスーツ姿の男性が驚いた表情で一目散に走ってきて腕まくりをし、友達の手を一緒に掴んで引き上げてくださったのです。
そして次の瞬間、サッと走り去って行かれました。ヒーローのようでした。
1分あったかどうかの出来事でしたが、その間、誰も一言も声を発することはなく、幻のような現実でした。
あの方が通りかかって助けてくださらなかったら子供の私たちは二人で溺れていたかもしれない、と思うとゾッとします。
当時、親が近所を回って助けてくださった方を探したのですが、とうとう見つからなかったそうです。