「親の会社が倒産し、借金取りが自宅に押し入ってきた少年時代。ある日、小学校の担任が突然...」(愛媛県・40代男性)
学校に行くと、担任の先生が泣きながら...
父親は債務整理のためずっと会えず、母親はバイトを掛け持ち。子供ながらに「大変だから迷惑をかけてはいけない」と感じていたように思います。
ある日、家に帰ると家の中はまるで空き巣に入られたかのように荒れていました。
それ以前からすでに金目の物は無かったと思いますが、その時には家電や家具までがそのまま持っていかれたかのようでした。
私は宝物のゲームボーイだけは守りたくて、ヤクザ風の人からそれだけは守った記憶があります。
次の日は普段通り学校に行きました。すると、担任の先生が泣きながらわたしを抱きしめたのです。
そして先生はこう言いました。
「いつか必ず良い時が訪れる。今は辛いかも知らないし3年生の君にはわからないかもしれない。でも君は男の子だ。お母さんをこれからも守ってしっかり生きて行きなさい」
訳のわからない事を言ってるなぁと思いましたが、その数時間後にはいきなり祖母に預けられ転校することになり、その先生にはもう会えませんでした。