マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界 第百二十三回 セブンプレミアム「広島お好み焼き」 文・写真:オサーン カップ麺ブロガーのオサーンです。 「ご当地カップ麺」連載の第百二十三回目となる今回は、セブンプレミアムの冷凍食品、「広島お好み焼き」をレビューします。 広島名物のお好み焼きを冷凍食品で再現した商品となっています。 セブンプレミアム「広島お好み焼き」 広島お好み焼きの冷凍食品をレビュー 今回は、ご当地カップ麺の連載ながらカップ麺でないどころか「広島お好み焼き」の冷凍食品なので逸脱ぶりが甚だしいですが、麺が使われているので"広島のご当地麺"と捉え、食べていきたいと思います。 広島お好み焼きといえば、オタフクソースに代表される甘濃い味のソースと、中華麺が使われていることがイメージとして定着していますよね。 しかしながら、実際の広島お好み焼きには甘くないソースを使うこともあれば、麺を使っていない場合もあります。 また、関西でも極甘のお好みソースを使うことや、麺を入れた「モダン焼き」というメニューもあるので、甘いソースや麺は広島お好み焼き特有の特徴ではありません。 では、何が広島のお好み焼きならではなのか? 関西のお好み焼きが生地と具材を混ぜて焼く「混ぜ焼き」なのに対し、広島のお好み焼きは薄く伸ばした生地に麺や具を層状に重ね、ひっくり返して蒸し焼きにする「重ね焼き」なのが大きな特徴。 関西では具と粉が渾然一体となっているのに対し、広島は粉が土台のみで、層状の具や麺と分離しているという大きな違いがあります。 広島お好み焼きの冷凍食品は珍しい 粉物の冷凍食品は各社から出ていますが、たこ焼きか関西お好み焼きが多く、広島お好み焼きは少数派。 ローソンやファミリーマートにもたこ焼きや関西お好み焼きの冷凍食品はありますが、現在進行系で広島お好み焼きがあるのはセブン-イレブンだけです。 4層構造の広島お好み焼き! 「広島お好み焼き」完成 レンジ調理後にフタを開けると、薄焼きの卵に覆われソースがかかったお好み焼きが出てきます。 この姿だけだと、お好み焼きというよりオムレツとかオムライスなどに見えなくもありません。 4階層構造のお好み焼き しかし、表面の卵を割いて中を見ると、麺の層、中に豚肉やキャベツなどの具の層、そして一番下に小麦粉の土台が登場。 広島お好み焼きの特徴を踏まえた階層構造になっていることがわかります。 麺が生地部分と混ざっていないため、麺料理らしさが強いように見えますがどうでしょうか。 甘濃いソースと薄焼き卵 甘くて濃いソース 卵の上にかかっているソースは甘くて濃厚な味で、広島名物のオタフクソースを思わせるものがあります。 酸味よりも甘みが目立っており、玉ねぎやフルーツなどの存在を強く感じられました。一般的なお好みソースよりもワンランク上の甘さです。 ソースはとても濃厚ですが、卵の下の麺や具、生地部分にソース味がほとんどついていないため、先に卵をソースごとペロッと食べてしまうと途端にソース不足に悩まされることになります。 もともと全体ボリュームに対してソースがやや少なめなので、お好みソースを別に用意するか、もしくはマヨネーズを使用するのもありかもしれません。 関西に比べると広島ではお好み焼きにマヨネーズは一般的ではないようですが、甘濃いソースとマヨネーズの組み合わせは間違いなく鉄板です。 卵はオムライスを包んでいそうな黄身と白身が画一的に混ざった薄焼きタイプで、広島お好み焼きのお店でよく見られるような黄身が半熟の卵焼きだったりはしません。 ボリュームのある麺や豚肉 中太ストレートの麺 使われている麺は中太ストレートでややソフトな食感。 麺だけなら1食としては少ないですが、生地や卵と合わせると十分にボリュームがありました。 炒め感があまりなく味もそれほどついていないので、ソース焼そばをイメージするとちょっと肩透かしかもしれません。 上にのっていた甘濃いソースを合わせて食べる必要があります。 豚肉とキャベツ 具として入っているのは豚肉とキャベツ。 豚肉は脂分の多いバラ肉で、カットが大きく量もたくさん入っていました。 お店では「肉玉そば」というメニュー名で広島お好み焼きが供されていることが多く、今回の豚肉はまさに「肉玉そば」の名に相応しい量でした。 最下層はまさに縁の下の力持ち 他にはキャベツが入っています。 広島お好み焼きといえば山盛の千切りキャベツのイメージがありますが、そこまでの量ではありません。 また、広島お好み焼きでよく使われるもやしは入っていませんでした。 生地の上に天かすや削り節 一番下の階層に小麦粉でできた生地があります。 かなり薄いので関西お好み焼きの生地に比べて存在感が希薄で、麺や具の方が目立っていました。 水分を多めに含んでおり、上の層から出てきた余計な水分を吸い取る下支え的な役割を担っているようです。 生地部分には天かすや削り節などがふりかけられており、旨み部分でもソースを下支えしていました。 広島お好み焼きの特徴を忠実に再現 卵、麺、具、生地の4層構造で、甘濃いソースや麺が使われており、広島お好み焼きの特徴を忠実に再現した冷凍食品でした。 生地部分に天かすや削り節がかかっており芸の細かさもあります。 ボリューミーですが、油断すると上にかかっているソースが少し足りなくなってしまうので、自分でソースやマヨネーズを用意するとさらに良さそうです。 筆者:オサーン カップ麺ブロガー。十数年前に出会った「日清麺職人」のおいしさに感激したことがきっかけでブログを開設。「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で毎週発売される新商品を食べて毎日レビューしています。豚骨スープとノンフライ麺の組み合わせがお気に入りですが、実はスープにごはんを入れて食べるのが最も至福の時です。 Twitter(@ossern)