まるで「塩の街」みたい? 地面を覆う「白いフワフワ」...台風14号が生み出した奇妙な光景
「水族館」でありながら、「水族館」という枠にとらわれない
ところで「桂浜水族館公式」のツイートには、今回のような「その日の出来事」を伝えるものが結構ある。
もちろん生き物たちの様子も多いのだが、そこに添えられている呟きには面白おかしいものも。「水族館の公式アカウント」としては大変ユニークなテイストのように感じるが、いつごろから、どんなコンセプトで発信しているのだろう。
記者が質問すると、「『水族館』でありながら、『水族館』という枠にとらわれないことを心がけています」とのこと。
「イベント情報や日常の出来事を発信することはもちろんなのですが、業種や界隈にこだわらず、さまざまな人とコミュニケーションをとり、いい意味で企業らしくない、水族館らしくない、フランクな存在でありたいと思っています。
ありのまま、感じたまま、思ったままのことを、かっこうつけずに発信しています」(おとどちゃん)
今年で創業91年を迎え、日本で二番目に歴史ある水族館だという同館に「おとどちゃん」というマスコットキャラクターが生まれ、ツイッターの活用を始めたのは、2016年5月。
2014年に職員が一斉退職したこともあり、大きな経営難に陥り、負のイメージが根付いてしまった同館を立て直すため、現館長が「なんか変わるで、桂浜水族館」をモットーに始めた改革の一環だった。
「(2016年当時は)とにかくお金がない。もちろん広報費にも予算がありません。そんな中、持前の負けん気とド根性を活かすため、無料で全国に情報発信ができるSNS(Twitter/Instagram/Facebook)の活用を開始しました。それぞれ担当が異なり、一番人気のTwitterは、おとどちゃんが担当しています」(おとどちゃん)
一見カジュアルな公式アカウントには、真面目な背景があったのだ。
2022年9月21日現在、桂浜水族館の公式ツイッターアカウントのフォロワー数は23万5000以上。日々一般ユーザーとのやり取りを繰り広げ、親しまれている様子がうかがえる。
おとど 桂浜水族館ダイアリー
有川 浩 塩の街