薬も、トローチもなくて...
帰りの飛行機の中でも咳が止まらなくなってしまったのですが、トローチも薬も飲み干してしまっていて、対処しようがありません。
静まり返った機内で咳をするのは気が引けたので、なるべく小さく小刻みに咳をすることでしのいでいました。
その時、隣の席に座っていた年配の男性に声をかけられたのです。
「これ、良かったら舐めな」
その方は、のど飴をいくつか手渡してくれました。
「こっちは飛行機が着陸する前に舐めな。着陸付近になると気圧が変わって余計苦しくなるから、こっちはその時用ね」
と着陸時のことまで考えてくださったのです。