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市役所「鹿児島に灰を浴びに来る観光客が増えてくれたら」 発売から12年、いま再注目の「桜島降灰缶詰」とは何なのか

松葉 純一

松葉 純一

2022.08.19 08:00
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鹿児島に灰を浴びに来て!

記者の取材に応じた水産商工観光課の担当者によると、この商品の販売開始は、2010年11月頃。2010年に年間の噴火回数が1000回を超えるほど活発になったのが、きっかけだったという。もう10年以上も前から販売されていたのか......。

「垂水市に降る桜島降灰によって、日常生活はもちろんのこと、農・水産物など様々な場面で被害を受けています。本缶は、そんな実情を知っていただくための1つの手段として、またこのような状況の元でも明るく、その逆境をはねのけようとする垂水市民の力強さを表すものとして、ユーモアを交えて作成したものです」(垂水市役所水産商工観光課担当者)

原材料となる灰はどのように採取しているのかと尋ねると、「廃校や休校となった小学校や中学校の屋上などから採取しております。理由としては、灰以外の不純物が混じらないようにするためです」。

今までの販売個数は、約8万個。主な販売場所は、道の駅たるみず・道の駅たるみずはまびら・山形屋など。「他のコンビニエンスストアで販売されていることは確認しておりません」とのこと。

画像提供:垂水市役所
画像提供:垂水市役所

今回、SNSその他で話題になっていることについては、次のようにコメントした。

「なぜ、今灰缶詰が再注目を集めたのかはわかりませんが、今年の7月24日に噴火警戒レベルが初の5に上がったのをきっかけに、注目を集めたのではないかと考えております。当日は桜島付近の道路に霧のように灰が舞い、道路が閉鎖されるなどの動きもありましたが、近隣住民の話によると『噴火に気づかなかった』とのことでした。
これを機に鹿児島に灰を浴びに来る観光客が増えてくれたら嬉しく思います」(垂水市役所水産商工観光課担当者)

桜島の火山灰は、地元にとって、重要な観光資源、ということらしい。

灰の缶詰もいいが、実際に灰を浴びに鹿児島県に行く、そんな旅もありかもしれない......? 風向き次第では、桜島の東側、垂水市辺りが絶好のポイントとなるだろう。

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