海のほとりにひっそり佇む、世にも珍しい「青い鳥居」 どうしてこんな色になったの?知られざる歴史に迫る
2022.06.28 08:00
毎年6月15日にはお祭りがある
太田さんの冊子には、航海の無事を祈願する「御船送り」の行事は大政奉還によって途絶えたが、「現在は漁協により実施されている」とも書かれていた。Jタウンネット記者は23日、地元漁協の1つである「延岡漁業協同組合」にも話を聞いた。
取材に応じた同組合参事の木三田純子(きさんだ よしこ)さんによると、お社から少し離れた場所にある一番大きな鳥居は、神社建立時に建てられた初代のものから数えて3代目だという。
「町内の詳しい方から聞いたお話では、初代の木製のものを昭和末期~平成初期のどこかのタイミングでコンクリート製のものに替えたのが2代目だということです。そして、その2代目の老朽化に伴って2020年に御影石を使ったものに替えたのが、現在ある3代目です」(木三田さん)
また、木三田さんは、港神社で毎年行われているという行事についても教えてくれた。
「いつから始まったのか、という詳細な時期はわかりませんが、毎年6月15日には豊漁や漁の安全を祈願する祭事がおこなわれています。一週間前から神社を掃除し、当日はお餅をついて餅まきをしたり、宮司さんを呼んで祝詞を捧げるなどの神事を執り行ったりします」(木三田さん)
海岸近くにある、海の色の鳥居。
漁の成功や船旅の安全祈願には、抜群のご利益がありそうだ。