「手のり」させるにはデカすぎるけど... 愛知で発見された「文鳥電話ボックス」がカワイイ
愛知県西部に位置する弥富市に、可愛らしい電話ボックスがあるのをご存知だろうか。
なんと電話ボックスの上に、「文鳥」が乗っているのである。
この写真はツイッターユーザーのえぬびい(@enuenuenubi)さんが2022年5月8日に投稿したもの。電話ボックスの上に白文鳥が2羽、とまっている。足元には「弥富特産 手のり文鳥」の文字が。
車道のすぐそばにぽつんと佇んでいることといい、巨人でなければ「手乗り」はさせられないだろうことといい、可愛らしいながらもかなり気になる存在だ......。
投稿者のえぬびいさんはJタウンネット記者の取材に対し、
「可愛らしい電話ボックスが結構車通りの多い道のすぐ横にあったのでなかなかせわしない雰囲気でした。文鳥なのでもっと森の中とかにあってほしかったです...笑」
と見かけたときの感想を述べている。
2021年3月にリニューアル
なぜこの電話ボックスには文鳥が乗っているのか。Jタウンネット記者は設置者であるNTT西日本 東海支店を取材した。
広報担当者によれば、この電話ボックス自体は1985年から設置されているもの。
しかし、「相当昔のことであり、文鳥のオブジェの設置時期・経緯等については不明です」。
ただ、この電話ボックスは2021年3月に設備の更新を行っており、その際にオブジェもリニューアルされている。その経緯については、以下のように説明した。
「2020年10月に津島法人会弥富支部様から公衆電話BOXがかなり色褪せてきており、金魚と文鳥の町、弥富市のPRのためにもリニューアルをしてほしいとのお話をいただいたのがきっかけです」
弥富市のウェブサイトによると、弥富で文鳥の飼育が始まったのは江戸時代末期。それ以降農家の副業として文鳥飼育が続けられ、最盛期にあたる1975年ごろには200軒以上の文鳥農家が存在した。
ちなみに、一口に文鳥と言っても羽の色にはバリエーションがあるが、全身が真っ白の白文鳥は明治時代の弥富で誕生し、それが全国に広まっていったという。
文鳥とゆかりの深い弥富市。電話ボックスだけでなく、歴史民俗資料館に2羽の「文鳥学芸員」がいたり、文鳥が描かれたマンホールがあったりと、数々の「文鳥スポット」が存在している。
2020年の時点で市内の文鳥農家は2軒にまで減ってしまったそうだが、文鳥たちはいまなお、地元の人から、市のシンボルのひとつとして愛され続けている様子。
これからも訪れる人をほっこりさせる存在でいてほしい。