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「癌の父を車椅子に乗せ、治療のため訪れた都会の駅。田舎者感が凄かったのか、若い女性に声をかけられ...」(山形県・50代女性)

井上 慧果

井上 慧果

2022.04.09 08:00
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初めて訪れた大きな駅って、攻略がかなり難しい。

山形県在住のMさん(50代女性)は2年前、初めて千葉駅に降り立った。父が癌治療のため、千葉の病院に入院することになったのだ。

父の車いすを押し改札を出たMさんはタクシー乗り場に向かおうとするも、右も左もわからずキョロキョロ。すると見知らぬ若い女性が声をかけてきて......。

慣れない大きな駅で右往左往(画像はイメージ)
慣れない大きな駅で右往左往(画像はイメージ)

<Mさんの体験談>

2年前の1月、父が癌治療のため1か月ほど千葉の病院に入院することになりました。

父を地元からその病院に連れて行った時のことです。入院のための荷物などは事前に病院に送っておいたのですが、自分の分の荷物も何泊分かあったほか、車椅子の父を連れての移動はなかなか大変なことでした。

その上、初めて訪れた千葉駅は、地元の小さな駅に比べるとずっと大きくて、右も左も分かりません。改札は無事に通過できたものの、タクシー乗り場までは案内板をキョロキョロ......。

いかにも田舎から出てきた、という様子だったのでしょう。若いお姉さんが声をかけてくださいました。

千葉に来た理由を話すと...

そのお姉さんもタクシー乗り場の場所を尋ねると、

「荷物を預かるので、どうぞ車椅子を押してください」

と言って、外のタクシー乗り場まで連れて行ってくださいました。

その間、私たちが千葉県を訪れた目的などをお話したので、別れ際には「無事治療が済みますように」とまで声をかけてくださって......。

荷物を持って案内してくれた(画像はイメージ)
荷物を持って案内してくれた(画像はイメージ)

その方が行く方向が、私たちと一緒だったのかどうかも分かりません。違ったのなら申し訳ないと思いながらも、涙が出そうなくらいありがたくてありがたくて。

「都会にもあんなに親切で優しい方がいるんだね」って、父と2人でとても温かい気持ちをいただきました。

どちらのどなたなのかもわかりませんが、あの時は本当に心強く、感謝の気待ちでいっぱいになりました。ありがとうございました。

父は転移などもあり闘病中ですが、おかげ様で今でも美味しいものを食べて頑張っています!

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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