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あの時はありがとう
旅先いい話

「喉がカラカラなのにお金もない。兄に訴えると『ちょっと待ってろ』と戸の開いてるもつ鍋屋に入り...」(福岡県・40代男性)

井上 祐亮

井上 祐亮

2022.04.04 11:00
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今も忘れられない「あの味」

それから5分ほど経って、お店から出てきた兄が私に手招きをして「こっちにおいで」と言うので、私はおそるおそる中へ。

お店の人が2人いて、カウンターの席につくように促され、兄と並んで座りました。

すると、奥からおかみさんと思われる方がカルピスを持ってきてくれたのです。

おかみさんの話では兄が、

「喉が乾いている弟がバス停で待っているけどお金がないから、お水をもらえませんか?」

と頼んでくれたそうです。それでお水ではなく、カルピスを出してくれて...。あのカルピスの味は今でも忘れていません。

あのカルピスの味は今でも忘れていません(画像はイメージ)
あのカルピスの味は今でも忘れていません(画像はイメージ)

大人になったら2人でお礼を言いに行こうと話しながら帰った記憶があります。

兄は病気で亡くなってしまい、2人でお店に行く事は叶いませんでしたが、近いうちにお店にお伺いして、お礼を伝えたいと思います。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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