駅にでっかく「推しの広告」が出せる...だと? 新大久保に設置された「募集看板」に反響→使い方を聞いてみた
「推しの広告」は韓国だと一般的
そもそも新大久保にある横断幕は、どういった広告が出ることを想定して募集をしているのだろうか。担当者はこう説明する。
「アイドルや芸能人などを推しているファンの方々による、推しのお誕生日やCDリリースといったことをお祝いする広告などを想定しております。
広告主としては、各種条件はございますが、ファンクラブなどの団体のほか、個人の方でも可能です。なお、応援の対象は、著名人や芸能人など、一般認知されていると判断できる場合に限ります」
つまり、「推し」を広告の枠を使って応援できる、ということらしい。
実はこのような、ファンが「推し」である芸能人のために、「応援のための広告」を出すという行為は、韓国で盛んにおこなわれている。21年3月31日付の「現代ビジネス」の記事によると、韓国ではファンが推しの誕生日などに地下鉄の駅で大きな広告を出すのが当たり前で、これを「センイル広告」と呼ぶそうだ。
あらいちゅーさんの投稿にも、「海外のKポアイドルのファンは駅広告とか誕生日記念によくやりますもんね」「お!? 韓国の流れが日本上陸!?」といった反応が寄せられていた。
西武鉄道が新大久保で横断幕を出したのも、韓国のセンイル広告文化の影響を受けてのようで、
「韓国での応援広告ブームを参考に、西武鉄道でも応援広告を出せるということを広く認知いただくために取り組みを始めました。
新大久保駅周辺で横断幕を掲出した理由についても、応援広告ブーム発祥の地とも言われる韓国のカルチャーに触れることができる新大久保は、応援広告との親和性が高い場所であると考えたためです」(西武鉄道広報部の担当者)
ちなみに西武鉄道では、21年に池袋駅に掲出されているポスターに推しへのお誕生日祝いメッセージを書いた付箋を貼り付けられる「ポストイット企画」を行うなど、応援広告の実績があるという。