「兄とはぐれ、所持金もなく、歩き続けて約5時間。停留所で座り込んだ小学生の私に、バスの運転手が...」(宮城県・40代男性)
普段の行いが、有事の時に裏目に出てしまう。そんな経験がみなさんにもないだろうか。
宮城県在住のJタウンネット読者・Aさん(40代男性)が語ってくれたのは、小学校2年生の頃、兄とふたりで機関車を見に出かけたときのそんな思い出だ。
当時、Aさんら家族が住んでいたのは愛媛県新居浜市。そこから先隣の今治市まで、兄弟は列車に乗っていく。距離にして50キロほどだという。
今治には、無事に到着した。しかしデパートで昼食を食べた後、Aさんは兄とはぐれてしまったのだという。
兄を探し、デパートを出たAさん。目の前に広がっていたのは、見覚えのある道だった。
当時、Aさんはルートセールスの仕事をしていた母親が運転する車に同乗し、さまざまな場所に出かける機会があり、それで訪れたことのある場所だったのだ。
知っている道に出たのだから、「これで帰れる」。彼はそう確信して歩き出したのだが......。