「兄とはぐれ、所持金もなく、歩き続けて約5時間。停留所で座り込んだ小学生の私に、バスの運転手が...」(宮城県・40代男性)
バスの運転手が「僕、どないしたんや?」
バス停で座っていると、1台の路線バスが止まり、ドアから運転手さんが「僕、どないしたんや?」と声をかけてくれました。
どんな会話をしたのか覚えていません。言われるがまま、運転手さんの後席に座り、バスの車内の温かさ、車窓から見る家々の明かりを見て涙が溢れてきたのを覚えています。
営業所に着くと運転手さんは家に電話をしてくれて、母が迎えに来てくれました。母は涙を目に浮かべていて、最悪の事態も想定して、既に警察にも連絡をしていたとのことでした。
運転手さんが私に声をかけたのは偶然でした。運転手さんが往復乗務で、普段ほとんど人が歩かない地方国道の歩道を往路・復路とも、小学校低学年くらいが歩いていて、違和感を覚えたそうです。秋口だったので私が少し派手な赤いジャンパーを着て目立っていたこともあります。
あれから40年近く経ち、当時の運転手さんもご健在であれば、それなりのお年のはずです。今、バスを利用する機会はめっきり減りましたが、使うたびに当時の大冒険を思い出します。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
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