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「兄とはぐれ、所持金もなく、歩き続けて約5時間。停留所で座り込んだ小学生の私に、バスの運転手が...」(宮城県・40代男性)

大山 雄也

大山 雄也

2022.02.27 08:00
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「自宅から50キロ弱離れた今治市に...」

私が小学2年生の頃、愛媛県新居浜市に住んでいたときの話です。

当時、母は製菓メーカーのルートセールスの仕事をしていて、あちこちのスーパーを巡り、新商品はもちろん、販促企画やツールの提供を行っていました。軽ワゴン車の助手席に私は座り、道中の母との会話、各地の食堂でのおいしい昼ご飯などを楽しみにしていました。

今でも1度通った道はだいたい覚えられるのですが、母とあちこちを巡り、いつの間にか、どこにどんな建物(目印)があるのかを覚える癖がついたおかげだと思っています。

母と軽ワゴン車で各地を回った(画像はイメージ)
母と軽ワゴン車で各地を回った(画像はイメージ)

ある週末のことです。6歳上の兄と今治市まで、廃車になる機関車を追って列車に乗っていく機会がありました。

兄も私も大の鉄道好き。自宅から今治市までは50キロ弱で、列車でも1時間とかからない行程です。今治駅に着いた後、近くのデパートで昼ご飯を食べた後、ほどなく帰路に着く予定でした。

私は兄についていくことだけを考えていましたが、デパートのエスカレーターを乗り降りしているうちに、兄を見失ってしまったのです。

「いくら歩いても、実際の景色は変わらない」
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