あふれ出す実家感... 博物館で再現された「団地の暮らし」がリアルすぎて、今にも誰かが帰ってきそう
1960年代の「常盤平団地」を再現
松戸市立博物館によれば、この「団地」は同館に常設されている。
「都市のあゆみ」として松戸市の歴史を紹介する展示の中の、最後の部分。「現代の生活」をテーマに作られたものだという。
「戦後の松戸市の現代史において、一番大きな出来事といえばほとんど農村だったものが住宅地になったことです。
その内の最初の、そして代表的な開発が1960年に入居が開始されたこの『常盤平団地』なので、こうして展示しています」
松戸市東部にある常盤平団地は、日本住宅公団(現在のUR都市再生機構)が建設した初期の団地のひとつ。総戸数5000戸近くの大規模団地だ。
「当時、この団地に住んでいた人たちはそのころの最先端の生活をしていた方が多いです。テレビや冷蔵庫、洗濯機といった家電製品は、その後すぐに普及するのですが、この団地で暮らす人たちはそれらを一番早く使っていた、とされています。
また、住宅もガス風呂や水洗トイレ、スチールサッシ、シリンダー錠といった当時では最先端の設備がありました。住宅と、中身の生活ともに、当時としては非常に新しいものだったのです」
この展示では、その当時の最先端の暮らしの様子をこだわって再現しているそうだ。