「コロナ移住」一瞬でも考えた人に教えたい 北九州市「お試し居住ライト」参加して分かったその魅力とは
日本一狭い(?)焼き肉店を発見!
これは、門司港駅から徒歩5分ほどの場所にある「栄町銀天街」。
300メートルほどの距離がある昔ながらの商店街には、八百屋や、和菓子屋、居酒屋、おもちゃ屋と多種多様な店が並んでいる。
アーケードではあちらこちらで地元の人が楽しそうに話しているのも見かけた。年齢層もバラバラの常連さんらしき人たちが店先で笑い合っている様子は、いかにも地元の商店街といった雰囲気があった。ここで一つずつ吟味して欲しいものを探してみるという買い物の仕方も、素敵だ。
そしてこちらが、門司中央市場。
栄町銀天街とはまた少し違った雰囲気で、狭い通路の脇に店舗が並んでいる様子からはどことなくディープな印象を受ける。
その中でも、インパクトが強すぎてひときわ目を引いたお店がこちら。
店頭に下げられた焼肉の赤提灯。店内には、机が一つに椅子が四脚。
この「焼肉屋 南大門」は、日本一狭いとも噂されている焼き肉屋だ。店内のテーブルは1台だけ、その隣にはすぐ厨房。確かにこれは日本一といっても過言ではない狭さだ......。
菊池さんから地元で人気だと教えてもらったこのお店は、日によっては先客がいて入れないこともあるそうだ(電話予約可)。
しかし取材日は運よく誰もおらず、すんなり入店することができた。
道行く人からの視線(気のせいかもしれない)を感じつつ、何だかそわそわしながら椅子に座って注文した焼肉定食(1500円)を待つ。すると店主の河内年夫さん(77)が厨房からサラダやスープを出してくれながら、「どこから来たの」と気さくに話しかけてくれた。
河内さんによれば、市内の別の場所でやっていたお店を病気で一度閉めたが、体調が回復したので19年に改めてこの中央市場で「南大門」をオープンしたという。そんな開店秘話を聞かせてもらっていると、お待ちかねのお肉の登場である。
1500円でこのボリューム、お得すぎる......。河内さんが前のお店から一台だけ持ってきたという焼肉台でよく焼いたお肉は、柔らかくてめちゃくちゃ美味しい。お昼からこんなに贅沢していいものか......というような気分で幸せなランチを終えた。
お腹も、そして明るく話をしてくれた河内さんとの交流で、心も満たされた。
もし門司港に移住したら絶対通ってしまうな......なんてすっかりその気になってしまっている筆者はそのままの勢いで、今度はまたしても菊池さんに教えてもらった地元で人気のカフェへと向かった。