ガーッと行ってキュッ... 関西人はなぜ「オノマトペ」をよく使う?専門家の見解は
2020.07.06 08:00
商人文化の影響で普及?
試しに大阪の街の人にたこ焼きの作り方を質問してみると、「たーっと」「キュキュキュキューッと」「ドバっと」「ボコボコボコっと」「かぱっと」など、オノマトペのオンパレードでした。
関西弁の歴史に詳しい大阪大学文化研究科の金水敏教授によると、東京出身の三島由紀夫は「文章読本」の中で、
「オノマトペは使わないように!かしこそうに見えない!」
と書いたとか...。
落語でも東西でオノマトペの回数が違うそうで、理由を探ると江戸時代にさかのぼります。
いわゆる江戸のしゃべることに重きを置かない武士文化に対し、上方(関西)は商人文化で、商売を円滑にし、より儲けるためオノマトペを駆使したのでは?とのことです。
「儲かりまっか?」「ぼちぼちでんな(それほどでも)」というように。
今や全国だけでなく、海外でも通じる料理名「しゃぶしゃぶ」も、関西の商売人が擬音から考案したとのことです。
もともとの「牛肉の水炊き」から「しゃぶしゃぶ」誕生のきっかけは、店の調理場でおしぼりをすすぐ音から。おしぼりを洗う音「じゃぶじゃぶ」を心地よく、より洗練させてスマートにということで名付けられました。
身の回りにあふれるオノマトペ、関西人にとっては、会話を豊かにするために必要不可欠ですね。
(ライター:まみ)