リアルすぎてトーストに塗るレベル 本物のハチミツにしか見えないインクがおいしそう
2020.02.16 08:00
透明の万年筆に入れて美しいインク
尚貴堂はCEOの大橋尚貴さんが商品開発、営業、事務等をすべて1人で行う文具メーカー。ギミックにこだわった革小物を中心に販売している。
以前からTono&Limsとコラボして、大橋さんが大好きな青緑色のインクのシリーズ「Clear Ocean」を作っていたが、たった1つだけ悩みがあったという。それは、インク自体に透明感がないこと。
「透明軸の万年筆は吸入したインクが外からも見えて楽しいのですが、私が好きな青緑色ではその魅力を最大限引き出すことができなかったんです。
一方で、赤~黄と言った暖色系のインクは透明感を持っている。そんな暖色系のインクを作りたいと思っていたところ、スーパーで買い物している私の目に入ってきたのが美しいはちみつでした。
こんな綺麗なはちみつで字が書けたら楽しいだろうなあと思ってしまったんです。
そんな、いくつかの思いつきや悩みが重なって、はちみついんくを生み出したいと思うまでに至りました」(大橋さん)
大橋さんがはちみついんくで目指したのは、インク自体の透明感。ボトルに入った状態、そして、どんな色のインクが入っているのか、どれくらいの量のインクが入っているのか一目でわかるスケルトンタイプの万年筆に入れた時に美しく見えるものにしたかったそう。
透明軸にはいったはちみついんくは、インクボトルに入っていた時とはまた別の美しさがある。まるで液体になった宝石のようだ。
はちみついんくはインクなので、当然のことながら筆記に用いることができる。どんな風に書けるのか大橋さんに聞いてみると、
「レンゲとボダイジュは山吹がかった黄色で可読性十分。
アカシアで買いた文字は正直読みにくいのですが、蛍光マーカーのように使用するのに向いていたりと使いどころはございます。
また、買いた文字が読みにくいという点は、他人に見られたく無いメモをする際に有効といった側面もあるため、職場の会議中や対面での打ち合わせ時などに向いているのでは無いでしょうか。実際私はそのようなシーンで使用することが多いです」
とのこと。そして、色だけでなく、香りもそれぞれ異なっている。
「当初はハチミツの香りがするだけでも面白いと思っていたのですが、制作を進めくださっていたTono & Lims様が3色3様の香りを提案してくださったんです。
とはいえ、実際の香りを再現したというわけではなく、それぞれ違う香りということを重視して作成してもらいました。おかげでより楽しいインクになったと思います」(大橋さん)