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新1万円札の愛称は「栄ちゃん」に!? 地元・深谷市民は大興奮、ご当地キャラも「うれしすぎ」

松葉 純一

松葉 純一

2019.04.09 17:07
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深谷駅には、渋沢栄一像も

渋沢栄一肖像写真(Wikimedia Commonsより)
渋沢栄一肖像写真(Wikimedia Commonsより)

栄一が飛躍するきっかけは、一橋慶喜(後の江戸幕府15代将軍・徳川慶喜)に仕えたこと。1867年、パリ万国博覧会の随員としてフランスへ渡航、パリ万博を視察後、ヨーロッパ各国を訪問し、西欧文明と語学を懸命に学んだという。

明治維新後は新政府に勤め、銀行制度の調査立案を担当。その後、第一国立銀行(現みずほ銀行)、東京瓦斯、東京海上火災保険、王子製紙(現王子製紙・日本製紙)、田園都市(現東京急行電鉄)、秩父セメント(現太平洋セメント)、帝国ホテル、秩父鉄道、京阪電気鉄道、東京証券取引所、キリンビール、サッポロビールなど約500社の設立に関わることに......。「日本の資本主義の父」と呼ばれるのはそのためだ。

現在の深谷市は、埼玉県北部にある人口約14万人の市だ。深谷市を訪れると、いたるところで「渋沢栄一」の名前を目にする。

冒頭に掲載した深谷駅の写真でもお分かりのとおり、深谷駅駅舎は東京駅の赤レンガ駅舎そっくりのデザインだ。これは、深谷にあった旧日本煉瓦製造で作られた煉瓦が、東京駅まで鉄道輸送され、東京駅の建築の資材として使われたという史実にちなんでいる。もちろん旧日本煉瓦製造会社の設立にも、渋沢が大きく貢献したことは言うまでもない。深谷駅北口には、渋沢の像が鎮座する。

新1万円札の裏面には、東京駅丸の内駅舎がデザインされるというが、渋沢にちなんでの選択かもしれない。

渋沢栄一記念館(Abasaaさん撮影、Wikimedia Commonsより)
渋沢栄一記念館(Abasaaさん撮影、Wikimedia Commonsより)

現在、旧日本煉瓦製造の工場の施設「ホフマン輪窯」「旧事務所」「旧変電所」などは、重要文化財として、保存・整備されている。

深谷市内には、渋沢栄一記念館や旧渋沢邸「中の家(なかんち)」、旧煉瓦製造施設など、ゆかりの施設がある。新1万円札の顔となる「えいちゃん」とはどんな人だったのか、生誕の地でじっくり見学してみるのはどうだろう。

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