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パンダに熊野古道... 開港50周年の「関西第4の空港」、南紀白浜空港のポテンシャルとこれから

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.09.17 17:00
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和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで2018年9月13日、8月14日に生まれたジャイアントパンダの赤ちゃんの一般公開が始まった。関西では上野動物園に負けず劣らずパンダがいる動物園として有名で、飼育頭数も6頭と群を抜いている。

そのすぐ近く、路線バスで5分という距離に、和歌山県唯一の空港、南紀白浜空港(白浜空港)がある。今年で開港50周年を迎えた歴史ある空港だ。

南国ムードがただよう南紀白浜空港(iloverjoaさん撮影、Wikimedia Commonsより)
南国ムードがただよう南紀白浜空港(iloverjoaさん撮影、Wikimedia Commonsより)

観光地には近いけど...

白浜空港の地元、白浜町は古くから温泉や海水浴の名所として栄えてきた。前述のアドベンチャーワールドも、パンダだけでなくキリン、クジラ、ペンギンなど大小さまざまな動物が飼育されていて、土地の広さを生かして自然に近い生態を見学できたりする。

パンダの飼育頭数は日本一(Pelicanさん撮影、Wikimedia Commonsより)
パンダの飼育頭数は日本一(Pelicanさん撮影、Wikimedia Commonsより)

白浜町の東側には本州最南端の潮岬、世界遺産でもある熊野三山と周辺の霊場があり、長期滞在に向いたリゾート地である。

古くからの霊場で修験道の聖地熊野。(TimNotariさん撮影、Wikimedia Commonsより)
古くからの霊場で修験道の聖地熊野。(TimNotariさん撮影、Wikimedia Commonsより)

しかしながら、白浜空港は現在、羽田空港との定期便が1日3往復運航されているにすぎない。県庁所在地の和歌山市からも定期の高速バスなどは運行されておらず、鉄道でも和歌山~白浜は特急で1時間20分程度かかる距離である。これがネックになって、白浜周辺や熊野古道・熊野三山への観光利用以外に需要を開拓しづらい状況だ。

先日の台風21号の影響で関空発着の航空便が欠航、また伊丹や神戸などに振替を余儀なくされた時も、

「全然注目されない白浜」
「やはり遠すぎるのか...」
「せめて関空との間にシャトル便があれば」

といった声がネットで散見された。関西有数の観光地に至近とはいえ、京阪神との距離や便数の少なさからローカル空港に甘んじているのが現状だろうか。

白浜空港は2019年4月から運営の民営化が予定されていて、新たな運営会社となる南紀白浜エアポートでは、成田線の就航や海外からのチャーター便の乗り入れを目指しているという。

日本のほぼ中央部にありながら、羽田(東京)との3往復しか発着していない現状はポテンシャルを生かしきれていない印象を受ける。今年開港50周年を迎えたのを機に、「関西第4の空港」として存在をアピールしていってほしい。

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