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山陰本線に約20年ぶりの貨物列車! 豪雨復興を支える「迂回列車」に熱い声援

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.08.29 15:31
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2018年8月28日、西日本豪雨で一部区間が未だ不通になっている山陽本線を迂回して、山陰本線経由で名古屋と福岡を結ぶ貨物列車が運行を開始した。 列車は岡山県から北上して伯備線に入り、米子~益田~新山口を山陰本線・山口線を通って福岡に向かう。その一番列車が迂回ルートに入ると、多くのネットユーザーから注目と声援が寄せられた。

「がんばろう岡山」「がんばろう広島」のメッセージも

国鉄生まれのベテラン機関車が山陰本線に登板(画像は通常時の走行イメージ、DD51612さん撮影, Wikimedia Commonsより)
国鉄生まれのベテラン機関車が山陰本線に登板(画像は通常時の走行イメージ、DD51612さん撮影, Wikimedia Commonsより)

西日本豪雨では、瀬戸内海側を走る大動脈の山陽本線が寸断され、九州と関西・東海・関東などを結ぶ貨物列車が全て運休となった。そこでJR貨物はトラックや海運への振替輸送に加えて、日本海側の山陰本線を迂回ルートとして活用することを決断した。

しかし山陰本線の貨物列車は2015年に全廃されており、中には20年以上走っていない区間もある。このためJR貨物ではJR西日本の協力を得て、機関車や乗務員の手配・訓練などを行い、豪雨から約1か月半後に迂回運転が実現した。 さらに、今では貴重な国鉄時代につくられた機関車「DD51形」が列車をけん引するということで、8月上旬に運行が検討され始めた時から鉄道ファンにも注目されていた。

8月29日未明に岡山を出発した一番列車には、沿線で待ち構えていたファンがカメラを構え、ファインダー越しに熱い視線を送っている。

岡山から米子までをけん引する電気機関車「EF64形」には、ヘッドマークとラッピングによって「がんばろう岡山」「がんばろう広島」のメッセージが記され、豪雨からの復興への強い意志も込められていた。

復興へのメッセージ(JR貨物のプレスリリースより)
復興へのメッセージ(JR貨物のプレスリリースより)

列車は日中をかけて山陰本線を走破し、益田から山口線に入って山口県下関市の幡生操車場に21時15分に到着し、九州を目指す。名古屋から福岡まで、計27時間をかけての長い行程を走りぬく。

上りの福岡発名古屋行きは8月31日からの運転で、上下1往復で10月予定の山陽本線復旧まで運行される。西日本の大動脈復旧に向けての鉄道の奮闘は続く。

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