夏の麺といえば?→全国「ソーメンでしょ?」 白石人「うーめん!」
[OH!バンデス‐宮城テレビ]2017年2月17日放送の「なんでやねん!?宮城解体新書」のコーナーで「白石うーめん」を取り上げていました。
「白石うーめん」は、宮城を代表する白石名物で「温かい麺(温麺)」と書いて「うーめん」と読む、短いのが特徴の麺です。
地元の白石では熱烈なファンが多く、夏はそうめんより温麺、常に1~2箱ストックがあるという人までいます。また、赤ちゃんの離乳食にも温麺が大活躍しているとのことです。
温麺の疑問を解決
1つ目の疑問は「夏に冷たくして食べることも多い麺なのになぜ温麺?」という点です。
老舗製麺所「きちみ製麺」の吉見光宣社長によると、昔親孝行だった息子(鈴木味右衛門)の麺好きな父親が胃痛になってしまい、何か消化の良い麺はないかと旅の僧侶に相談したところ、油を使わない麺を作れと助言されました。
通常、生地がくっつかないようにそうめんでは油を使いますが、うーめんは打粉を使うのでとってもヘルシーに作ることが出来ます。そんなうーめんを病床のお父さんに食べさせると、食欲を取り戻し胃病は全快します。
この話は白石のお殿様(片倉小十郎)にも伝わり「孝行息子の心温まる話」から「温麺」と書かせたということです。
2つ目の疑問は「なぜ短いの?」という点です。
温麺の長さは、9㎝と決まっているとのことです。この理由には「病気の父が食べやすいように短く作った」という説や「山に囲まれた白石からうーめんを運ぶ際、牛や馬の背に乗せても折れないように短くした」という説など、諸説あるとのことです。
しかし、白石の温麺の中には長さが12㎝と少し長い物もあります。これには「健康なお殿様に献上するにあたって病人食と肩を並べては失礼にあたるので、庶民の食べ物としては短く、お殿様に献上するには長くして区別した」ということでした。
短くて食べやすい温麺には、こんなに奥の深い話があったのですね。シンプルにタレを付けて食べるのはもちろん、具をのせて冷やし中華風にして食べるのもおすすめとのことでした。私も早速11か月の子供に食べさせたいと思います。(ライター:佐藤憲子)